虫はともだち

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親が宿題を手伝うと子どものためにならない?

冬休みを前にして、子どもが夏に出した宿題の賞状をもらってきてご満悦でした。

親が夏休みの宿題を手伝うのはどうなのか、ネットで調べてみたら、「子どものためにならない」「ダメ人間になる」「親の見栄」「毒親だ」など、非難する意見ばかりが目立ちます。

私は、普段の勉強は一切協力していませんが、長期休暇の宿題は今でもちょっと協力することもあります(^^;)

ダメ人間にならない程度の協力は必要なのではないかと思っていますが…。

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無料写真素材ACより

一緒に取り組むことで思考訓練

わが家は、子どもたちが小さい頃は、何をするのか親子で相談して、内容についても話し合いをしながら進めていました。特に小学1年生は、子ども自身が夏休みの宿題が何なのかわかっていないので、手取り足取り。

一つのテーマについて、親子でお互いの情報を出し合ったり、思うところを話し合うのは、有意義な時間だったと思っています。子どもが一人で作業を進めていたら、自分が考えている世界以上のものはできないだろうし、知らない世界に踏み出すチャンスもなかったと思います。

上の子は、高校に入って文化部に入り、あれこれ小難しいことをひねくり回す活動をやっていましたが、小さいころから議論する習慣がついていたことが役に立ったのではないと思っています。(本人は否定するでしょうけれど…) 

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親子共通の新しい趣味

私が手伝ったから子どもが手を抜いたのか、と聞かれれば、そうでもなかったと思います。作業面を分担することで、子どもたちが新しいことを見つけることに力を注げて、よかったのではないかと思います。

何年にもわたって田んぼの虫探しをやっていましたが、あれは一人でできるような作業ではありません。親子二人でやりましたが、本来なら1クラスで分担してやるような量でした。 

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特にクモの観察については、私は全く門外漢でした。小学1年のときに庭の虫探しを始めた子どもが、「クモ=ゲテモノ」という先入観なしで毎日クモの新しいことを見つけてきてきました。連れて行った図書館でクモの図鑑を見つけてきたことで、親子共通の新しい趣味ができました。  

クモの観察の楽しさを教えてくれた子どもに、今では感謝すらしています。

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受験で忙しい子 

受験勉強で忙しい子にとっては、公立学校で出される宿題は全く役に立たないようなこともありますし、塾で疲れ果てて、とてもそこまで手が回らないこともあるでしょう。

私はその辺は冷たい親だったので、忙しくてもなんとかやるように言いましたが、今考えてみると、少しは手を抜いてもよかったかなと思える課題もありました。

 

先生によっては「〇〇くんは普段から頑張っているし、この程度のことは理解しているから提出しなくても大目に見ます」と言って下さる方もありました。

逆に「みんなが提出しているのに〇〇くんだけ出さないのを許していると、私の立場がありません」と涙目で訴えてくる先生もありました。

 

今となっては、「手を抜けるところは抜いてもよかったのかな」と思いますが、渦中にいると、決められたことを無視する勇気は出ないものですね。 

内申点対策

表立っては誰も言いませんが、受験に内申点が関わってくる場合は、親も真剣で、場合によっては宿題を外注に出す家庭もあるようです。

近所の絵画教室は夏休みは宿題を手伝ってもらおうという子の行列ができるようですし、デザイナーのお母さんのお子さんは今どきのセンスあふれるポスターを出してきます。絵の上手なお姉ちゃんが書いたと思われる女の子テイストの絵を出してくる男子もいます。

理科の研究作文の優秀作品集を見ていても、大人の協力なしでは絶対に無理なものが並んでいます。

 

内申点を取るためには、どんな宿題も手を抜かずにやって、先生のご機嫌を取るのは必須。これから少子化がもっと進むと、大人の内申対策競争はもっと進むのかもしれませんね。 

成功体験から自己肯定感

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小さいうちにスポーツでも勉強でも絵でも…、なにかの成功体験がある子は、今流行りの「自己肯定感」に裏づけされて、中学以降にいろんなことに自主的に取り組むようになると感じます。

自分自身もそうでしたし、子どもたちの周りを見ていても感じます。

小さいうちから漢字や英語を教え込む必要はないかもしれませんが、なにかで表彰された経験から自分自身を買いかぶって頑張ってしまうのは大事なことだと思って育ててきました。 

嘘つきになる?

親が手伝ってくれたことを黙っているのは嘘つきになるのでは?という指摘もありますが、わが子たちを見ていると、全部自分でやった気になっています(^^;)

私に感謝したり、後ろめたく思っている形跡は全然ないようです。自分を実力以上に買いかぶっている状態かも。

お母さんが着替えも時間割も全部用意してくれる家の子たちが、妙にお殿様的なのと似ているのかもしれません。

 

心配すべきは、嘘つきになるかどうかではなく、自己肯定感を過剰に持ちすぎて不遜な人になってしまうこと。

自己肯定感の低い私が言うのもなんですが、自己肯定感って、前に進む力として大切ではあるけれど、謙虚に自分の本当の姿を顧みる気持ちも大切では?

おしまいに

下の子が中学を卒業したら、私の手伝う場面もほとんどなくなるのかな?

 

 子どもの手伝い、やりすぎると毒親と言われそう…。

毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)

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内申を取るための立ち振る舞いのマニュアル。「いい子」じゃないうちの子たちはこういうことができないから、宿題やテストを頑張らざるをえなかったです。

通知表で「5」をとるための内申対策 - 中学生から読める! (MyISBN - デザインエッグ社)

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