クリスマス・プレゼントをめぐる大人たちの事情
枕元にプレゼントを届けてくれるサンタクロースは、本当にいるの?
子どもたちの純粋な期待の裏で、大人たちのドロドロがあったなあ…。
個人的なことですが、子どもたちが小さかったころの、親にとってのクリスマスの思い出を振りかえります。
今となっては懐かしい思い出です。
サンタのことを聞かれたら
「いい子にしているとサンタさんが来てくれるよ」
何歳でサンタの真実がわかるのか、子どもにより家庭によりさまざま。
わが家は、上の子には本人が幼稚園の時に、本当のことを話してしまいました。私に余裕がなかったせいだと思います。
下の子は環境に恵まれた(?)せいか、小学校の中学年まで信じていたようです。
今はネットもあるし、もっと小さい頃にわかってしまうのかな?
サンタについての8歳の女の子に答えた新聞の社説から生まれた本。
サンタについての子どもの質問に親がひとつひとつ答えた絵本。
サンタの日常をマンガのようにコマ割りされた絵で紹介しています。人間臭いサンタさんが魅力的。
- 作者: レイモンド・ブリッグズ,さむがりやのサンタ,すがはらひろくに
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1974/10/25
- メディア: ハードカバー
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サンタが多すぎる
子どもたちが小さかったころ、幼稚園にもサンタさんが来たし、子ども会にも来てくれました。野球の忘年会でも監督がサンタに。
最近はサンタの衣装も安く手に入るので、わりと気軽にサンタに扮する人たちが増えました。
わが子たちが通った幼稚園では、12月になると「園庭の木に大きな赤い帽子が落ちていたよ!」などと先生たちがネタを仕込んで、「サンタさんの忘れ物かもしれない」「サンタさんはクリスマスの日に迷わないように幼稚園を見に来たんだね」などと、子どもたちを盛り上げていました。
で、当日に全員集会があってサンタさんが登場するのですが、子どもたちはその時点では本物だと思っていました。
幼稚園の先生たちのご苦労には頭が下がりますが、家にも来るのに幼稚園にも来るなんて、変に思わないのかな。
プレゼント準備の苦労
↑ こんな手紙がしまってありました。懐かしい…。
下の子が生まれて母親一人での外出がしづらくなった時や、夫が長期出張や単身赴任の時は、ブツを調達するのにとても困りました。
日々の買い物は必ず子連れだったから、子どもを預ける実家が近くにある人たちをうらやましく思ったりして…。
今の時代ならネットで探せるので、配達の時だけ気をつければ、小さい子のいる親御さんたちも、なんとか調達できるのかな。うらやましい限りです。
おもちゃ会社の思うつぼ
戦隊物のおもちゃは、年度初めに少しずつ売り出されて、クリスマス前に一番すごいバージョンが売り出されたりします。
誕生日にそこそこ立派なおもちゃを買い与えても、クリスマスにはもうそれは陳腐化していて、もっとすごいものを欲しがるシステム。年度が変わればまた別のシリーズが始まって、それが欲しくなって、エンドレス。
商売としては優秀な戦略なんでしょうが、そのえげつなさにうんざり。子どもたちが小学校・中学校と大きくなると、サンタの存在はそっちのけで、スマホやゲーム機器などの高額プレゼント商戦が待っています。
ほかのお宅でもそうだと思いますが、特に第一子の時は、「テレビ→おもちゃ」の流れにすっかり飲み込まれて、おもちゃ会社の思うつぼ。おもちゃ会社は儲け第一の私企業ではなくて国営にしてほしいと思ったことすらありました。
下の子になると、上の子のおもちゃで遊んだり、上の子の送迎で連れまわされてテレビを見る暇もなくなったりして、おもちゃ会社の呪縛からはわりと解放されていたように思います。
友だちのプレゼント自慢
上の子は、園や公園の同い年の子とばかり交流していたので、遊びの内容も、その時やっているテレビの戦隊物についてのことが多く、欲しがるおもちゃも最新の戦隊物のグッズでした。
まわりに第一子が多くて、古いライダーのおもちゃだと、子どもは無邪気にきついことを言ってきます。
親たちも、「ほかの子よりもすごいおもちゃを」とか「ほかの子が持っているからうちも」みないにオーバーヒートして、「どこの店ならまだ買えるよ」などと必死な感じでした。初めの頃は私もその空気にすっかり飲まれていました。
祖父母からも出資があって、びっくりするほど豪華なものがサンタさんからもらえる子もいたし、当時はやっていたムシキングカードの満点の札を2枚ももらった子もいました。(カードショップで購入)
クリスマスの翌日になると、子どもたちの「何もらった?」競争が始まります。
豪華なプレゼントをもらったことをみんなに自慢する子。そんなことに惑わされるわが子も悪いのですが、「どうしてうちはムシキングのレアカードが来ないの? どうして?」と問い詰められて、返事に困ったし、腹も立ちました。
わが家は祖父母からのプレゼントはお金にしてもらって、子どもの名前で貯金していました。お金がないから高価なものを買わないんじゃなくて、考えて選んでいるのが子どもには上手く伝わらない…。
そんなことで、わが子がお友だちからバカにされたりしている姿はちょっと気の毒ではありました。
そういうのがイヤで、クリスマス明けは「年末」や「帰省」を口実によその子との交流を避けたりもしていましたが、 子どもから問い詰められて、年長の時に本当のことをわが子に話してしまいました(^^;)
クリスマス明けも通う保育園の子たちは、プレゼント自慢が通常ベースの保育の中で出てくるわけで、それを考えると精神的にたくましくなりそうですね。
下の子の時は、身近に同級生が少なかったことや、園のお母さんたちから仲間はずれにされていた(後で知りましたが)ことなどもあって、子どもが独自路線の遊びに走って、友だちの影響を大きく受けずに済みました。親としてはずいぶん気が楽で助かりました。
おもちゃ会社の呪縛への対抗策
テレビ番組やコマーシャルに煽られてみんなと同じおもちゃに執着するように仕向けるおもちゃ会社の呪縛(大げさかな?)から逃れたくて、私なりに対抗策も考えていました。
大勢で遊べるおもちゃ
お友だちが来ても触らせたくないような「すごいおもちゃ」を与えるのではなくて、大勢で盛り上がれるようなおもちゃを揃えるようにしました。
◆ニューブロック
ニューブロックは最初はサンタさんにもらいましたが、どんどん買い足して、大きな衣装ケース2箱分はありました。
レゴは専用の部品を買い足さないと作りたいものが作れませんが、ニューブロックはそこそこ大きいので小さい子が飲み込む心配もないし、武器もお家も発送次第でいろんなものが作れました。
友だちを大勢呼ぼうとすると、小さい下の子もついてきます。ダメダメと禁止してばかりいると、子どもも大人も楽しくありません。
◆虫のフィギュア
虫の柔らかいフィギュアもたくさんありました。
段ボールで台を作って虫相撲をさせたり、虫のままごとをしたり。たくさんあるのでみんながいくつかコマにして、バトルごっこをしたり。乱暴に扱っても壊れないので、遊び方はいろいろ。
◆公文の将棋セット
大勢でというわけにはいきませんが、公文の将棋も好評でした。
コマに進む方向が書いてあるので、将棋未経験の子とも遊べます。これを手始めに、あとは自分でマニュアル本を見て、新聞の詰将棋なども読んでいました。
藤井四段効果で一時生産が間に合わなかったようですが、落ち着いたようですね。
フリマの利用
おもちゃはフリーマーケットでいろんなものを集めました。
たった一つの高価な新品よりも、フリマで買ってもらうポケモン人形30個セットとか仮面ライダー全員セット、数を増やせば増やすほどいろんなものが作れるブロック、中古の大人用のキーボードなど、魅力的なものがたくさん見つかりました。
所得水準の高い街のフリマは、なかなかいいものが見つかりました。貧乏人の感想(^^;)
フリマは子どもがもらったお金の範囲で値切りながら買い物ができる貴重な体験でもありました。おもちゃが掛かっているので真剣そのもの。
探せませんでしたが、こんな感じのおもちゃもフリマで買い足して遊びました。
今だと、お古のおもちゃはメルカリなんかに流れていくのでしょうか。
虫とりに連れ出す
虫とりを好んで始めたのは子どもの方ですが、上の子の時に虫とりの楽しさがわかったので、下の子の時には極力虫とりに連れ出すことにしていました。
外に出て虫を追いかけていれば、「ぼくの方がすごいおもちゃ!」だのなんだのというつまらない競争に巻き込まれなくても済みました。
そのかわり、捕れない時は親も子もテンションが下がったり、「捕ったの全部持って帰りたい」とか、別の悩みは出てきましたが。
おしまいに
今はいろいろと便利な時代になったので、大人たちの事情もずいぶん変わったのかもしれませんね。
せっかくのクリスマスなのだから、周りに惑わされずに、子どもが喜んで長く使えるようなプレゼントをあげたいものです。
ちなみに、今のわが子たちに「クリスマスは何が欲しい?」と尋ねてみたら、一人は「睡眠」、もう一人は「なんでもいい」だそうです。今なら堂々となんでも買いに行ってあげられるのにね…。