標識のついたアサギマダラが来ました
アサギマダラは海を渡ってはるか南西諸島や台湾まで旅をするチョウです。ふわりふわりと飛翔する姿、鱗粉がなくて透き通ったように見える翅が魅力的。
私はこのチョウが好きなので、庭にこのチョウが吸蜜に来るフジバカマを植えて、旅の途中に立ち寄ってくれないかと毎年楽しみに待っています。
今年は、初めてマーキングされたアサギマダラが飛来しました。
↑ 以前、庭に来たアサギマダラ。朝日に翅が透けて見えます。
マーキングされたアサギマダラ
うちの庭には、毎年10月中旬に来て、1週間くらい毎日通って来る年もあるし、1回しか姿が見られない年もあります。私が外出ばかりだったりだと会えません(^^;)
どんなふうに長距離移動するのか、組織的にマーキング活動が行われているチョウですが、私は今まで標識が書かれた個体を見たことは一度もありませんでした。
アサギマダラのネットワークはこちら。
こちらが今年初めて来たアサギマダラ。(10月21日11時)
右翅に、「2016 9月 ハラダ」と書いてあるようです。
左翅には「NMV 9/28 hi312」とあります。
翅にマジックで文字を書くなんてちょっとかわいそうですが、このチョウは鱗粉がほとんどないので、こんなこともできるようです。
でも、やっぱり見た目がよくないし、長距離移動して体力を消耗するのに大丈夫なのかなと、気の毒に感じてしまいます。
アサギマダラのマーキングの是非
マーキングで飛翔距離がわかったわけですが…
マーキングを推奨しているような記事になっているので、ちょっとつけたし。
確かに、マーキング活動のおかげで、か弱そうに見えるアサギマダラが何千キロも移動することがわかったわけですが、こんなに各地でマーキング活動をする必要もないのでは?
無駄打ちが多すぎない?
私はアサギマダラのファンになって10年以上経ちますが、マーキングされたアサギマダラを見たことは今回が初めて。ネットで見ると、団体や個人が各地でマーキング活動をしているようですが、私も再捕獲したことは一度もないわけで、再捕獲は相当確率が低いのでは? 各地でマーキングしているから全体の再捕獲率も計測できないのでは? 実のある活動なんでしょうか?
野鳥のように公式団体が識別記号を脚につけるのは、ルールが徹底されていてまだコントロールが可能かもしれませんが、個人が思い思いにマーキングするのはどうなんでしょうか?
チョウのダメージは?
「マーキング活動をやった」という内容のブログを読んでいると、「たくさん捕まえて、もう飽きた」なんて記述も見つかります。動物愛護ではなくて、「作業」になっています。これって、大丈夫なの?
子どもに捕獲やマーキングをやらせている団体もあります。子どものチョウ捕りに散々つき合いましたが、翅を傷つけずにそっと扱える子はほとんどいません。というか、全然いません。子どもに捕まってマーキングされるアサギマダラは気の毒すぎます。
フジバカマに来るチョウ
アサギマダラを呼ぶために植えたフジバカマですが、いろんな虫も集まります。
キタテハも、普段庭に来ることはないですが、この花にだけはやって来ます。
キチョウは、うちの庭の常連さん。
ベニシジミも常連さんです。
青い翅が美しいムラサキシジミ。お隣りの樫の木に、メスがよく産卵に来ています。
おしまいに
フジバカマは最初は一株でしたが、性質が丈夫なのか、庭の土と相性があったのか、庭のいろんな場所に広がりました。
無肥料でもすくすく育つので水もやらずに放任ですが、一番たくさん咲いた2013年は、2頭のアサギマダラがしばらくずっと留まっていて、「早く渡らなくてもいいの?」とこちらが心配になるほどでした。
アサギマダラの魅力に取りつかれてしまう人はたくさんいらっしゃるようです。
渡りをするチョウ―アサギマダラのふしぎ (ドキュメント地球のなかまたち)
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