受験生はスマホを解約した方がいいのか
わが家の浪人生は、浪人が決まった3月にスマホを解約しました。自分から解約を言ってきたので、親としては反対する理由もなく、すぐにショップへ。
後になって周りに聞いてみると、高3になる前の時点でスマホを解約するという子は結構いたようです。
優秀で自制心のあるお子様は、わざわざスマホを解約する必要もないのかもしれませんが、実際のところ高校生の中では、どんな感じなんでしょうか。
スマホと受験。私の時代にはまったくなかった悩みです。
- スマホ解約の前にLINE確保
- リスニング対策にウォークマン購入
- 高校生のスマホ保有
- 人間関係がスマホに依存
- 塾や通信教育の情報がスマホに来る
- 生々しい情報まで必要か?
- スマホ解約の違約金
- スマホ依存対策
- おしまいに
スマホ解約の前にLINE確保
スマホを解約するにあたり、本人の一番の心配事は友だちの連絡先。今は必要なくても、今後なにかで必要になるときが来るかもしれません。
最近の高校生は、メールよりもLINEで連絡しています。昔のようにクラス名簿もないから、スマホ解約でLINEが消えてしまうのは厳しいです。
それまではLINEのアカウントは携帯電話の番号で登録していたので、スマホ解約でLINEが消えてしまわないように、Facebookのアカウントを作り、それで認証してもらうように変更しました(本人が)。
これで、自宅のパソコンからLINEで連絡できるようになったようです。いざという時に友だちに連絡をとれる手段を残すことができました。
ちなみに、本人所有のパソコンが自室にありましたが、それもリビングに移動させていました。
リスニング対策にウォークマン購入
わが子は高校時代スマホが手放せない子でした。本人曰く、「スマホで英語のリスニングをやっている!」とのことでしたが、実際はなにをやっていたのやら…。
ちなみに、リスニング対策のために、今回ウォークマンを購入しました。パソコンで必要なものを入れて電車の中で聞いています。
高校生のスマホ保有
私は学校や塾の先生でもないので、実際に高校生がどのくらいスマホを持っていて、どんな使い方をしているのかわかりませんが、わが子の通った田舎の公立高校でもほとんどの子がスマホを持っているようです。
個人的な印象ですが、どのくらいスマホ漬けなのかは、通っている高校の体質にもよるし、本人の性格にもよるようで、どこかに高校生のスマホ保有率の数字なんかは公表されていそうですが、一律に数字で測れるようなことではないと思います。
進学校に通っていると、教育ママゴンがうるさいお宅も多いようで、スマホに対する罪悪感のようなものがある子も多く、公立中学にいたころのように、LINEにすぐに返事をしたり、ゲームに詳しくなくても、さして疎外感を感じることはないようで、その点は気が楽だったようです。
私の周辺のお母さんたちの携帯がほとんどスマホになったのが2年前(2015年)くらいだったと思います。毎年PTAやらボランティアや部活やらで親の連絡網を作るのですが、2年前の年度初めからLINEグループでの連絡が主流になりました。
大学受験生が「スマホべったり世代」になったのは、ここ数年のことではないでしょうか。
人間関係がスマホに依存
今どきの子どもたちは、クラスや部活でLINEグループを作ってつながっています。
(中高生のお子さんをお持ちの方には当たり前にご存知のことですが。)
中学時代のしばらくぶりのクラス会だって、LINEグループで声をかければすぐに開けます。中には先生もメンバーに入っているクラスLINEもあったり。
下の子のときは、高校に入学する前に合格者のグループができていました。定員の半分くらい(!)の子が入っていたようです。(大きすぎるグループはかえって発言しにくくて機能しないのですが)
中学の時はこのクラスLINEが表とか裏とかいろいろあって、「外し」や「いじめ」が問題になりましたが、高校になると子どもたちも上手くつき合い方を覚えるようで、なかなか便利に機能していたようです。
うちの子たちは先頭を切ってコメントするタイプではないようですが、ほかの子の発言を聞いて、安心感のようなものがあったのではないかと思います。「受験で失敗したのは自分だけじゃない」…とか。
浪人中だから躊躇なく解約できましたが、高校生のうちに解約するのは、人間関係維持という点からはちょっと勇気が要ったのではないでしょうか。
毎日顔を合わせているクラスメイトなのに、実際には話さずにクラスLINEの中で話が進んでいるようなこともあるようですし。
あくまでも部外者のおばさんの感想で、高校生本人たちはもっと違った捉え方をしているのかもしれません。
塾や通信教育の情報がスマホに来る
今どきの塾や通信教育は、LINEのともだち登録をすることによっていろんな情報を簡単に見られる仕組みになっていますし、授業や成績、自習室の利用についても、ネットで管理するようになっています。
紙情報だと、子どもから親に伝わらないこともあるし、ゴミも増えるし。ストックする手間も面倒なので、電子情報の方が理に適っているんでしょうけれど。
わが子は、スマホがなくなっても自宅のパソコンで塾のサイトを見ることはできますが、外出先では見ることができません。
スマホを持たずに出かけて行って、「自習室が想定外に早く終わってしまった」と、ぼやいていたこともありました。ネットで詳細を確認できないし、友だちから「変更があったみたい」というLINEも来ませんから。
私が代わりにLINEで塾やZ会とともだち登録していますが、私に送られてもね…。
本人が読むとためになりそうな情報がいろいろ来るので、一応伝えますが、本人自身は時間もないので読まずに終わっています。
邪念を払うためにスマホ解約しましたが、大事な情報が来なくなっているのかも…。
生々しい情報まで必要か?
子どもが受験生になって知ったのですが、今どきはネットを見れば受験生が受験当日の休み時間に試験科目について語っているし、塾の入試問題速報もすぐに公表されます。
「今年の〇〇大の数学は難しかった」とか「何完したか(何問完答したか)」とか、リアルタイムで情報が入ってきます。
塾や受験雑誌の入試分析が出る前に、私のような門外漢でもなんとなく概要がわかってしまいます。
こんな状況を見ていると、入試を受けた後にただ漠然と不安を抱えながら結果を待っていた自分の時代が懐かしい。
勉強方法だって、高校の周りの友だちや先輩の様子を見て判断しただけで、今ほど迷うほど大量の情報はありませんでした。一部の医学部を目指す子たちは東京の専門塾に通っていましたが、私はごく普通の受験生だったので、地元の塾とZ会くらいで十分でした。
リアルタイムで入ってくる大量の情報を、どんなふうに受け止めるのが正解なのか、完全に遮断してしまった方がいいのか、親の私では判断がつきません。今の子特有の問題で、自分で答えを出してもらうしかないと思っています。
スマホ解約の違約金
今回の解約は2年縛りに引っかかったので、1万円を払うことになりました。
ガラケーに移行するとか、スマホの機能を制限するとか、ほかにも方法はあったのかもしれませんが、本人の精神衛生のためにも、これで良かったと思います。
次に再開するときは格安スマホにしてもらおうと思っています。
ちなみに、私はずいぶん前に格安スマホにしましたが、まだガラケーも持っています。お母さんたちの中にはガラケーのみの人も10人に1人くらいはいて、その人たちと連絡を取るためにはDoCoMoのメールが必要なので、ずるずると2台持ちを続けています。高校生や大学生はみんなLINEで連絡するので、格安スマホとガラケーを2台持つ必要はなさそうですね。
スマホ依存対策
下の子はこの春スマホを買ってもらったばかりですが、自分でスマホ依存対策のアプリを入れています。指定した時間はスマホが使えなくなるそうです。
これはAndroid用のアプリ。彼のスマホは楽天モバイル(格安スマホ)です。
どこのお母さんの入れ知恵なのか、「近くにスマホがあると集中力がなくなるから」と聞いてきて、制服のポケットでなくカバンの奥底にスマホを入れているので、私が連絡が取れなくて困ります。
まあ、LINEのメッセージにすぐに対応してくれるということは、その子がスマホ中毒になっているという証明でもあるんでしょうね。
こんな商品もありますが…。
おしまいに
受験当日までTwitterでつぶやき続けても難関大に合格している子もいるし、高2でスマホを解約しても不合格だった子もいるそうで、なんとも悩ましい問題です。
浪人時代に親がスマホを取り上げたけれど、不本意な結果になった子も。本人の決断を待たずに親が強制できるのはある程度小さい子ならいいのでしょうけれど。
禁止ではなく監視という家庭もあって、親がスマホのパスワードを知っていて、中身全部読むことは了解済み。LINEを読んで私に教えてくれるママ友もありました。
わが家は、基本的には子どもの領域に立ち入らずに自己責任でやってきましたが、スマホ問題については放任してきたのが正解なのか、今でも結論は出ていません。
私自身は、「私はスマホを忘れて外出することもあるから」とか「ごめん音を切っていて気がつかなかった」などと、スマホに振り回されないように周りに普段から言い訳してあります。
周りを見ていると、勤務中の旦那さんに平気でLINEしたり、一緒に食事をしていても旦那さんから頻繁にLINEが入って、それをラブラブ自慢のように思っているお母さんもいます。
親のお金で高校や予備校に行っていて、親のお金でスマホが使えるのに、親が介入できないというのは、古い感覚の私にはなんとももどかしい時代です。