シダーローズ拾いを続けてわかったこと
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
今年もゆるゆる更新になりそうですが、どうぞよろしくお願いいたします。
▲クリスマスリースをお正月リースにアレンジしてみました。
前回の記事にも書きましたが、最近シダーローズを探すために大きな木を見かけると、ヒマラヤスギかどうか気になってしまいます。
元旦に帰省した時に、街中の小さな公園にヒマラヤスギを見つけました。
即刻車を止めてシダーローズ探しに…。こんなことばかりやっています(^^ゞ
前回と同じような内容ですが、前回の記事が「見つけるまでの話」だとしたら、今回は「見つけるようになってからの話」でしょうか。
公園のヒマラヤスギを発見
道路沿いの公園にヒマラヤスギを発見。ヒマラヤスギは大きいのでわかりやすいです。
今回はシダーローズ探しの過程の写真も撮ってきました。
▼そこそこ立派な木が5本ほどありました。
ヒマラヤスギが松ぼっくりをつけるのは樹齢30年以上と言われています。でも、私が見てきたところ、強剪定されている木などは、樹高が高くても実のならない木もあるようで…。
まずは、木の下に松ぼっくりの鱗片が落ちていないかを確認。
▼歩くとミシミシッと音がするぐらい鱗片が敷き詰められていました。
▼ヒマラヤスギの鱗片は固くしっかりしていて、一枚ずつばらばらに飛び散ります。
モフモフの物体は雄花が落ちたもの。手に取って振ると、鱗粉がもわっと出ます。
鱗片がたくさん落ちているのでたくさん実がなる木だということはわかりましたが、すでに松ぼっくりが飛び散った後で時期が遅かったかと不安になりましたが…。
シダーローズの探し方
裏向き(うつ伏せ)に落ちていることが多く、うっかり踏んでしまいそう。
注意深くシダーローズを踏まないように見て回ります。
▼大きなシダーローズが落ちていました!
青丸は雄花、赤丸は雌花(球果の赤ちゃん)が落ちたもの。
▼上のシダーローズ、拾ってみるとこんな感じ。
▼上向きに落ちているのもありました。美しい…。
木によっても違う
同じ場所の同じような大きさの木でもずいぶん実のなり方が違うので、上を見上げて確認。
公園などの公共施設のヒマラヤスギは下枝をずいぶん上まで払ってあるので、ジャンプしても虫とり網でも届かない高さ。
なっている実を観察しようとしたら、双眼鏡や望遠のカメラが必要かも。
今回の公園は、一番大きな木はすでにほとんどの実が落ちた後。二番目に大きな木の下にまだきれいなシダーローズが落ちていました。同じ公園の木でも、落ちる時期がずいぶん違うようです。
それ以外の木はまだ若いのか、生育が悪いのか、ほとんど実はなし。
後で調べると、この公園の設立は昭和30年代なので約60年前。
▼まだ固そうな実とすでに分解がすすんでいる実。
▼この実はあとちょっとでシダーローズが落ちてきそう。
▼分解して芯だけが残った実。
この後もうしばらくすると芯がついた状態でぽろりと落ちます。
▼下から見ると、松ぼっくりがいっぱい。
でも、おそらく半分以上はすでに上の部分は落下済み。
▼立派な大木。いったいいくつ実をつけたのでしょうか。
集めたシダーローズの後処理
自宅に戻って改めて集めたシダーローズを並べてみました。
▼今回拾ったのは、地面が乾燥したのでわりときれい。
▼じっくり見ると松脂や砂粒で汚れていますが…。
▼一番大きいのは直径約6.5cm。
この後、裏向けにして芯があった穴に木工用ボンドを流し込み、針金を刺して置きました。ボンドをつけないと、乾燥してばらばらになってしまいます。
▼剥離防止処理をして乾燥中。時間が経つとボンドは透明になります。
別の場所でも発見
後日、近所のヒマラヤスギのある公共施設ものぞいてみました。
おととし12月(2017.12)に見に行った時は雄花も球果(松ぼっくり)もまったく見られなかったので、今年は一度も行っていない場所。
「どうせだめだろう」と諦めモードで出かけたら、なんと前述の公園よりもたくさんのシダーローズが拾えました。
鱗片はそこそこ落ちていましたが、数は少なく、雄花の花ガラもほとんどなし。
ちょっと傷んだシダーローズを30個拾いました。枝先を見上げると、まだこれからの松ぼっくりもたくさんなっていました。
▼夕方なので暗いですが、こんなにたくさん。
実際にはかなり高いところ。600ミリ望遠で撮っています。
なんだ。こんな近くに実のなる木があるのなら、わざわざ探し回る必要なかった!
去年花も実もなかったのは剪定があったからなのでしょうか?
あれこれ見て回っても、まだまだ実のなるルールがわからない…。
現時点でわかったこと
色々(6か所)見て回って、シダーローズを見つけるためにわかったことを書き出してみると…。
- 大きなヒマラヤスギを探す。樹齢30年以上。
- 古い街や古い公共施設を探す。
- Googleストリートビューで樹種がわかるところもある。
- 強剪定されては実がならない。
- 遠目に花や実が目立たなくても実のなる木がある。
- 同じ場所でも、木によって実の熟す時期が違う。
- 大きくて枝ぶりのいい木ほど大きな実が多く、熟して落ちる時期が早い。
- まずは木の下の鱗片を探し、鱗片があればシダーローズが見つかる。
- ほかの木の実と同じように、強風の翌日が狙いめ。
- 鱗片に紛れてシダーローズが落ちているので、慎重に歩く。
- 落下してすぐ拾ったシダーローズはばらばらになりにくい。
- 地面が湿っているとシダーローズがばらばらになりやすい。
こんな幼稚な法則しか思いつきませんが、これが私がたどり着いた「シダーローズの探し方」 です。
何年か続けていれば、もう少しいろいろわかるかと思います。頑張ろう…。
「だいたいヒマラヤスギがわからない」というわが子の意見がありましたが…。
枝が下がり気味についた巨木で、葉っぱはスギやヒノキのような柔らかいものではなくクロマツよりも短い「松葉」です。
今どきの子はヒマラヤスギを見る機会はほとんどないのかな。
おしまいに
前の記事にも書きましたが、ヒマラヤスギは私が子どものころはあちこちで見かける木でしたが、最近はほとんど見かけなくなりました。
樹高が高いので剪定にも高所作業車が必要だし、木の下に散らばる松かさも、簡単には土に還らないので、掃除の手間もかかります。さらに、根が浅いので台風にも弱いし。
有名公園のシンボルツリーなどで保存登録でもされない限り、今後はもっと姿を消してしまいそうです。
子どものころ、ヒマラヤスギのことを「お化けみたいな木」とか言っていて今頃反省しています。