リースに飾る木の実拾いの場所と時期 松ぼっくりなど
リースや飾りに使える木の実集めが楽しくて、今年は近場にたびたび出かけました。もはやリース作りよりも、木の実拾いの方がメイン。
「どこに行けば拾えるの?」「いつ?」と聞かれることがあるので、私が最近出かけた範囲内でまとめてみます。
今回は松かさやカラのついた木の実拾いの記録です。
お断り:以前に書いたリース作りのお話と重複するところもあります。
木の実を拾う場所
自然林でも実のなる木はたくさんありますが、面白い形や大きい実を探すなら、大きな公園や街路樹に植えてある木の方がおすすめです。
- 大きな公園
- 植物園や見本林
- 街路樹
- 公共施設やゴルフ場周辺
最近は剪定のコストダウンのためか、雌雄異株ならば雄木(実がならない)だけとか、できるだけ大きくならないような木が好んで植えられるようになっているようです。
木によっては、かなり巨木にならないと実をつけない種類も多いので、大きな木がたくさんある場所がおすすめ。
服装や持ち物
服装
自然林でなければ足場はそれほど悪くないはずなので、動きやすい服装で。
茂みに立ち入る時は、ノイバラのとげやくっつき虫がつくので、しっかりしたズボンの方が安心です。
両手が空くのでリュックがおすすめ。
持ち物
- 剪定ばさみ
- 軍手やガーデニング用手袋
- ビニール袋多め(大小)
木の実ごとに別々のビニールに入れておくと、後の作業が楽です。
枝ごと落ちている実もあるので、持ち帰りのために剪定ばさみがあると便利です。
ドイツトウヒ
▼公園やゴルフ場で見かける木。
クリスマスツリーの形をした木にぶらぶらとぶら下がります。かなり大きくならないと実がならないようです。
秋の台風の翌日などに拾いに行くのがおすすめ。
▼この状態で落ちています。
持ち帰ってから1~2週間天日に干しておくと、徐々に開いてきます。
トウヒといえばドイツトウヒの大きな実ばかりが注目されますが、標高の高いお山に行けば、もう少し小ぶりですが自然に生えているトウヒの実やカラマツなどの実も拾えます。
松ぼっくり
雑木林でクロマツやアカマツのような在来種の松ぼっくりを拾ったり、公園などに植えてある外来種の大きな松ぼっくりを拾ったり…。
▼この写真は当ブログでは何回も登場していますが(^^ゞ
在来の松ぼっくりは朽ちやすいので、できれば秋冬に枝についている時に採りたいところです。下枝を落としていないような、手の届く高さの木を探します。
▼外来種の大きな松ぼっくりは大きな木が多いので、全然手が届きません。たとえ手が届いても、在来種よりもしっかりと枝についていてもぎ取るのはちょっと無理。
強風の翌日に落ちてきたものを拾います。
▼外来種の松ぼっくりはとげのあるものが多いので、軍手か手袋が必需品。
私は素手では持てません。(私のような粗暴な者でも)
地面の水分を吸って閉じたものも、天日に干すと広がります。
松ぼっくりの鱗片の裏についている松のタネは小鳥たちの貴重な食糧。
松の木の下にいると、小鳥たちが松ぼっくりにぶら下がりながら上手にタネを引き出して食べているのが見られるかも。
アメリカフウ(モミジバフウ)
▼紅葉が美しいので街路樹に使われていることが多い木です。
葉が落ちた後も実は残り、私が行く場所では年末ごろには拾えます。
徒歩圏内にもアメリカフウの並木がたくさんあるのですが、こぼれタネからの発芽を防ぐためか、落ち葉や実の掃除が面倒だからか、かなり早めに剪定されてしまうので拾えません。
▼とげとげの不思議な形が面白い。
とげとげ部分は、素手で触っても痛くありません。
メタセコイア
▼メタセコイヤの実と中から出てきたタネ。
▼大きな木なので、はるか遠くからもわかります。
公園や公共施設など、いろんな場所に植えられています。
▼望遠で実がなっているところを拡大。上の方にたくさんつきます。
冬の時点で実は茶色くなっていますが、ほとんどが木になったまま冬を越し、私が行く先は一番拾いやすいのは5月です。
12月にはまだ緑色がかった実が少し拾えます。春に落ちたのも朽ちていますが、拾えます。
ヤシャブシの仲間
▼これはオオバヤシャブシ。
メタセコイヤと同じくらいの大きさですが、果鱗の目が細かくてこちらも面白い形の実。
▼12月時点では、なっているものも落ちているものもあります。
朽ちやすい実なので、できれば、拾うよりも枝にある実を採るのがおすすめ。
実から出ている軸(葉柄のような部分)は、後でクラフトをするときに針金を巻きやすいので、捨てずに採集。
土留めなどのために植えられているものが多く、一か所でまとまって見られることが多い木です。
ずっと昔、六甲山に登った時にヤシャブシをたくさん採れてほくほく喜んで帰ってきたことがありました。
Wikipediaで調べると、六甲山はヤシャブシを植えすぎたせいでアレルギー患者が増え、今は伐採しているんだとか。今出かけてもあんなにヤシャブシの実は採れなさそうです。残念。
ハンノキ
▼ヤシャブシをもっと小ぶりにした木の実。
▼ハンノキは水辺に多く自生する木。
ヤシャブシよりも実が房になってついています。
春に新芽が出るまで枝先についていますが、冬も強風などで枝ごと飛ばされた実もたくさん落ちています。
水辺にあるので、落ちた実は朽ちやすく、私はなかなか状態のいい実を見つけられないでいます。
ハンノキはミドリシジミ(蝶)の食樹!
虫好きな人は押さえておくべき木です(笑)
ヒマラヤスギ
大きな松ぼっくりの先端がバラの花のようになって落ちるので、「シダーローズ」と呼ばれています。
▼右に写っているのが松ぼっくり全体。
この状態で落下することはなくて、風にあおられて先端のバラの花状の部分が飛び、後は残りの松かさ部分がばらばらになって落下します。
(大きさがわかるようにルーズリーフの上で撮りました)
▼ヒマラヤスギはこんな大きな木。
昭和の時代には公共施設などでたくさん見かけた気がします。
私が出た小学校にもあったし、今でも古い病院や学校、役所、ゴルフ場などには残っています。
シダーローズが拾えるのは、一般的には12~1月と言われています。
今回12月に4箇所見に行きましたが、ちょうど拾い時の木もあったし、すでにほとんど落ちてしまっている木もありました。
ヒマラヤスギについては、この冬ちょっとしつこく探したので、それについては別の記事を書こうと思います。
ツバキ
ツバキの実もタネがはぜた後のカラをリースに使えます。
姫リンゴのような赤い実がなって、11月にはカラが割れてタネが出てきます。
▼12月現在まだ枝先に残っているカラ。
▼種が出た後のツバキの実のカラ。左端が開く前のカラ。手前はツバキの実。
同じ木でも大きさが違うし、品種によって厚みが違います。
おしまいに
今回出かけてみてわかったのは…
- 落ちていないと拾えない。
- 届かないと採れない。
- 掃除が行き届きすぎた公園は拾えない。
- 剪定が早かったり、強剪定だと拾えない。
ということ。あたり前(^^ゞ
今回はクリスマスリースの飾りにしたくて木の実を探しましたが、種類によっては、間にあわないものもありました。
木を探すのも大変ですが、時期や庭木管理との兼ね合いもありました。
虫見や鳥見のついでという甘い了見ではだめですね(^^ゞ
次回は赤い実探しについて書こうと思います。
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