アブラゼミの幼虫が出始めました セミの幼虫の探し方
昨晩、レンガ道をアブラゼミの幼虫が歩いているのを見つけました。
わが街でアブラゼミの羽化を見かけるのは例年7月下旬ですがちょっと時期が早いし、歩いている時間帯も遅くて驚きました。
幼虫を見かけたついでに、以前も書きましたがセミの幼虫の探し方をまとめます。
今回見かけたアブラゼミの幼虫
▼ 夜11時に地面を歩いていたアブラゼミ。
こんな時間に歩いているのを見るのは初めて。普通なら羽化が終わっている時間。
雨が続くせいで地面にいられなくなってしまったのか?
Twitterで調べたら、昨日セミの幼虫を見かけた人は全国にかなり大勢いたようです。
▼ 自宅に持ち帰って記念撮影。雨だったので泥だらけ。
▼ 廊下のカーテンにつけておいたら、夜中に無事羽化してくれていました。
エアコンが効いた部屋だと、寒いせいか羽化してくれないことも。
実は、待ちきれずに私は寝てしまいました(^^;)
▼ 放す前に記念撮影。
普段見かけるアブラゼミの腹部は白くて粉を吹いているような感じですが、まだ柔らかい感じ。
腹弁があるのでオスですね。虫もクモも、メスよりオスが先に発生します。
▼ この木の汁を吸うためのストローがいつも気になります。
筒状ではなくて、2つの部品を合わせた構造。
▼ お顔拝見。
大きな複眼2つと単眼が3つ。
まだ体が柔らかい感じでしたが、自転車のサドルに置いたら、元気に飛んでいきました。
アブラゼミの幼虫の見つけ方
幼虫がいる場所
去年の夏にアブラゼミがたくさん鳴いていた公園やグランドなど。
幼虫は地面の中で木の汁を吸って育つのですが、私が見てきたところ、アブラゼミはクスとサクラの木が大好き。
クスノキやサクラがたくさんある公園や神社などを探してみて。
私が毎年羽化を観察しているのはケヤキ並木です。アオギリなどでもよく見かけます。
同じ並木でも、街路灯のそばなどの明るい場所でよく見かけます。
成虫が明かりに集まる傾向があるので、必然的に明かりのそばの木に産卵するためではないかと思います。(個人意見)
セミによって好きな木が違います。
以前ミズキの木にニイニイゼミのぬけがらが大量についているのを見たことがあります。シマトネリコにクマゼミが集まるという話も聞きます。
好きな木はあるようですが、周辺の環境などもかなり関係する気がします。
わが家の前にあるシマトネリコにクマゼミがいるのを見たことがありません。
発生時期
アブラゼミが鳴き始めたころ。
たまには遅れて羽化する個体もありますが、だいたい一斉に羽化します。
住んでいる地域によりますが、太平洋岸の平地では7月中~下旬。
羽化の時間帯
個体や天候などにもよりますが、7時過ぎぐらいから幼虫が地面から出てきます。
ほとんどの幼虫はちゃんと木のそばの地面から出て、羽化の足場となる木に直行します。今回のように地面をウロウロしている幼虫は例外。
木に登って足場が決まったら、羽化を開始。
羽化が完全に終わって体が乾くまでは数時間かかります。
注意!
足場を決めて木に静止している幼虫は既に羽化のスイッチが入っています。
持ち帰るのはあきらめて!
それを手に取ったり自宅に持ち帰っても、上手く羽化できないことも多いです。
もう足場をつかむ力が脚になくなっていて、カーテンなどにつけても落ちてしまいます。
手持ちで羽化させたことがありましたが、かなり根気がいる作業です。
夕方の幼虫
夜、暗い中で歩いている幼虫を探すのはけっこう根気がいる作業です。
夕方の明るい時間に、セミが多い場所の地面をよく探すと、数ミリ程度の小さい穴が開いているのが見つかります。
セミの幼虫が「今晩出ようかな、どうしようかな?」と様子をうかがっている状態。
穴を小枝などで少し広げて、その小枝を穴の中に突っ込むと、幼虫がつかまって釣り上げられます。
自宅に帰ってカーテンにつけておくと羽化が見られます。(エアコンのない部屋で)
注意!
幼虫はとても微妙な状態なので、持ち帰る時は乱暴に扱わずに、そっと。
まだ準備ができていない幼虫を無理に掘りだすと、見た目はしっかりした幼虫でも羽化のスイッチが入っていなくて、カーテンにつけておいても羽化せずに死んでしまいます。
持ち物
- 懐中電灯
- 持ち帰り用の観察箱
- 虫除けスプレー
手で持ち帰ると、幼虫が弱ってしまいます。羽化前の幼虫は繊細です。
日没前後も幼虫が見られますが、蚊が多くなるので、明るいうちかもう少し遅い時間をおすすめします。
参考図書
▼ 幼虫の探し方が子どもにもわかりやすく書かれています。小学1年からの本ですが、大人の私にも参考になる内容です。
▼ もう少し学年が上がったらこちらも。
おしまいに
わが街ではミンミンゼミはレアですが、地域によってはアブラゼミとミンミンゼミはほとんど同じ生活史(食樹や時期など)のところもあります。
そういう地域に住んでいたころは、クスやサクラで捕まえてきた幼虫が、アブラゼミになるかミンミンゼミになるか、子どもたちが楽しみにしていました。
▼ 以前書いた記事です。