JIMDO(ジンドゥー)で無料ホームページを作成
職場のホームページに少々不都合があったので、JIMDOの無料版で新しいサイトを作ってみました。
ホームページを一から作るのは10年以上ぶり。とは言っても、前のサイトがあるので、データや文章の準備は楽でした。
JIMDOはHTMLを知らなくてもできる初心者OKのサービスです。
中小規模の組織やお店などでサイト作成を検討されている方に、使ってみた感想をざっくりまとめてみます。
手軽にホームページを作りたい
サイトにかける時間・労力
個人のホームページやブログは、お金も手間も本人の考え次第でかけられますが、組織のホームページとなると、予算や労働時間など、制約がたくさんあります。
私の職場は、対外的にはホームページのニーズは十分にあるのに、中の人たちはアナログ人間ばかりで、いろいろと困っていました。
本来なら、有料サーバーをレンタルしてサイト運営をしたかったのですが、そんな予算はひっぱれない。
今あるサイトはHTMLを手打ちで修正しながら更新しています。
データに名前をつけなおし、細々と中身を修正し。
真面目に更新すると、契約容量が小さいのですぐにいっぱいになり、前に作ったものを削除するという無駄な作業も発生。本来は以前のデータも蓄積してあった方が、サイトを見る側には親切ですが。
多分、前任者はまめに更新する気はなかったと思われます。
細かい作業を落ち着いてできる職場環境ではありません。更新作業をやっていると、暇なのかと思われて、世間話の相手をさせられたり、雑用が飛んできたり。
JIMDOは無料版がある
職場の関係先でJIMDOの無料版を使っているという話を聞いて、使えそうかどうか、調べてみました。
広告が邪魔にならない
サイトやブログの無料版というのは、大きく広告が載ってしまうのが多いです。
閲覧の邪魔になるし、見る側の信頼も落ちるのでは?
(ちなみに、このブログははてなの無料版ですが(^^ゞ)
JIMDOの無料版は、フッダーにちょっと広告が出るぐらいで、ほとんど気にならないレベル。
専門知識が要らない
ホームページ作成なのに、HTMLやCSSを使わずにできてしまいます。
専門知識がある人は触れる部分がありますが、ほかの人への引継ぐことも考えると、HTMLをいじらずに完成させられるのはありがたいです。
H1タグやPタグ、リンクや画像表示など、HTMLは全然知らなくても、感覚的に作れます。
JIMDOに決めた理由
- 無料
- 作成や更新が楽
- HTLMを知らない人もできる
- 容量も500MBで許容範囲内
- マニュアル本も出ている
というのがJIMDOに乗り換えようと思った理由です。
JIMDO無料版のメリット
専門知識が要らない
前述の通り、見出しや文章などの窓のようなものを選んで入力するだけ。
リンクを貼るのも、いちいち <A href="…とか入力する必要ありません。
テンプレートがある
テンプレートがあるので、無料ブログを始めるのと同じような感じ。
コンテンツを並べやすい
「カラム」という窓があるので、記事の内容を横に並べるのも簡単。コンテンツをだらだら縦に並べるより、見栄えが良くなります。
スマホ表示ではカラムは自動的に縦に並べてくれます。
レスポンシブ対応
スマホに合わせた表示も、自動的にやってくれます。
地図とカレンダーが標準装備
Googleの地図とカレンダーを載せるのが簡単で便利でした。
頑張って自分で地図を描くよりも、Googleマップにリンクしていた方が見る方も便利です。
自宅でも作業できる
職場でなくてもサイト作成や更新作業ができるのは、とても便利です。
緊急対応も、自宅からすぐにできます。
私のように、職場で更新作業をする暇がない者には、自宅で落ち着いてできるので助かります。(それだけ、時間外ゼロのブラック職場)
階層の感覚が不要
写真や画像はPCに保存している場所から直接選択するので、HTLMで作る時のように、どこどこのフォルダのどこどこのフォルダの…と、階層を全く気にしなくてもいいのが楽。
JIMDO無料版の問題点
テンプレートが不便
テンプレートの数はたくさんあるし、見た目は素敵ですが、実際に当てはめてみると、どれももう一つ足りない。
ナビゲーションバーから小項目にプルダウンできなかったり、2カラムのもの(PC表示で横に2列)が少なかったり。
パンくずリストもつけたいし…。
JIMDOのテンプレートは、小さいお店や個人の作品を「ちょっと紹介」するのに向いているんじゃないかな。「総合案内」という内容には難しいのかも。
スマホ表示が不親切
PCのナビゲーションバーに代わるものがハンバーガーアイコンになっていて不便。
ハンバーガーアイコンとは、「三」の形のアイコン。
スマホに不慣れな人でも迷わずに情報にたどり着けるためには、ハンバーガーアイコンでは不親切。
気がついてもらえずに、「このホームページは1ページしかないの?」なんて言われそう。
ボタンやリンクをつけ足してみました。
PC表示もそうですが、スマホ表示はもっと自分で微調整ができません。
ページコピーができない
有料版はできるそうですが、無料版はできません。
webサイトは同じ体裁のページをたくさん作ってリンクさせるので、ページごとコピーができないのはとても不便。
代わりの機能として、作ったものを画面の上部にいったん保存して、別ページを開いて貼りつけることはできるようになっています。
表を入れる難しさ
JIMDOのソフトで表を入れることは可能ですが、スマホで見ると、「中身はわかるんだけど型崩れ」な表示に。
エクセルで表を作って、スクリーンショットした画像を入れてみたら、スマホだと「字が小さすぎて見えない!」になってしまいます。
どちらを取るか、悩ましいところ。
無料版の容量は500MB
500MBだと大きいとはいいがたい容量。
前のサイトが150MBだったのと比べるとずいぶん改善ですが。1GBあれば理想です。
写真をたくさん入れましたが、ほとんどの画像は横幅400ピクセル、詳細まで見せたいものだけ限定して横幅800に押さえました。
疑問点が解消できない
無料だから当たり前ですが、JIMDOへの問い合わせは事実上無理?
問い合わせのページに、ものすごくたどり着きにくくしてあるし、公式サイト上でも無料版への回答は後まわしにすることが明言されています。
JIMDOに関する本はたくさん出版されているし、ネットの記事もそこそこありますが、JIMDOのソフト自体に改訂があるようで、以前の説明が今のソフトに合わないことも多かったです。
アクセス解析が使えない
有料版はアクセス解析があるようですが、無料版にはありません。
自分でヘッダーにコードを埋め込むことはできますが。 ネット上の解説記事に頼って設定するしかありません(^^ゞ
ホームページビルダーのアクセス解析が編集画面のすぐ横にあるのと比べると、使い勝手はよくないです。
マニュアル本はJIMDO側
無料版で使いたいのに、市販のマニュアル本はJIMDO側のものが多く、有料版の説明優先。無料版はしょせん有料版の契約を取るための入り口なんでしょうね。
無料に特化したマニュアルが欲しかったけれど、JIMDOの著作権などの関係から無料版を押すのは難しいのかな。
誰にでも、は難しい
職場の人が関心がありそうだったので、一緒にサイト作成をしようかと思ったのですが、それなりに基礎知識がないと、難しいのかもしれないと感じました。
「画像にリンクを貼る」とか「H1→H2→H3のタグの順番を守る」とか「アクセス解析はGoogleアナリティクスで」とか、どこから説明したらいいのかわかりません。早々に挫折。
JIMDO無料版で面倒だったこと
書類のリンクはGoogleドライブ
データをダウンロードしてもらうためにPDFドキュメントを多用したかったけれど、外部のサーバーにアップしたものをリンクする形になります。
サイト専用にGoogleドライブを開設して、そちらにドキュメントをアップ。
同じ場所にすべてをまとめてしまいたかったけれど、別々の管理。
自分で調整できない
既成ソフトを使っているのだから当たり前ですが、素人が自分で微調整するのは難しいし、誰でも後から直せるように、サポート対象の範囲に収めておくためにも、余計なことができずに、テンプレートの範囲内で作成。
選んだテンプレートが物足りないから別のものに変えると、レイアウトがずれてしまって…。既存のものに当てはめるのは、わりと面倒でした。
JIMDOのマニュアル
ソフトの改訂があるので、マニュアルもできるだけ出版日が新しい方が役に立ちます。
図書館で大量にJINDOの本を借りてきましたが、どれもそれほど内容に違いはなさそうです。
気が利いているなと思ったのは、どの本も、サイト構造のラフ案を考えることや適切な色づかいなど、ソフトの使い方以外にも触れていること。
もう少し、無料版のGoogleアナリティクスのコードの埋め込み方なんかまで書いてあれば親切でしたが。
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課題
サイト内で迷子
今回、素人の私が素人サイトを作ってみたわけですが、意外な反応がありました。
それは、情報までたどり着きにくいこと。
普段からなんでもスマホで調べる癖のある私には当たり前でも、普通の人や高齢者にはサイト内を見て回るのは簡単ではないようです。リンク先に飛ぶという発想がない人もいました。
「誰にでもわかりやすいサイト」を作るのは、結構難しそう。
このことについては、もう一つ記事を書いてみようかと思います。
とりあえず、全体像の約40ページはできましたが、これからまだ試行錯誤が必要です。
簡単なんだけど…
さらにもうひとつ。
自宅でもできるのは助かりますが、結局持ち帰り残業と同じことになります。
JIMDOを教えてくれた関係先は、JIMDOでのサイト作成作業はプロに有料で頼んで、更新だけを素人が片手間でやっているんだとか。
簡単だとはいえ、素材になる写真を撮り歩き、写真加工、文献など資料集め、本体サイトの作成、関係者それぞれに内容確認…。
今回は撮影や図書館通い、PC仕事で1週間以上かかりました。深夜や週末かかりきりで、結構疲れています。
あんまり「簡単楽々」とか言いすぎないでほしいかも。
サイト作成を無料で引き受けるのはちょっとお勧めできないかもしれません。
JIMDO公式のマニュアルもあります。JIMDOでなくても、サイト作成の参考になる内容です。