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PTAやボランティアの引継は業務削減のチャンス

PTAやボランティアはそろそろ会計を締めて引継ぎをする時期ではないかと思います。

子どもの親がらみのいろんな雑務をやってきましたが、慣例になっていて意味のない仕事もいろいろあります。

引継の時が、無駄な仕事を減らすチャンスでは?

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引継書類は実際にやったことがわかればいい

実際の資料をわかりやすく

ドサッと大量の引継書類を渡してくれる人もありますが、多すぎるのも考えもの。引き継ぐべきものは、下記のものぐらいで十分では? 

  • 発信した原稿のデータ
  • 実際に使ったスケジュール表
  • 実際に使った作業分担表
  • 撮影した写真データ
  • 活動記録日誌(いつ何をやって、困ったことはこんな点)

後の人へのアピールなのか、無駄に細かい資料も見かけます。老眼の人には到底判別不能な細かいエクセルの表をA3サイズで作ってくれたり。

実際に使ったものを、わかるように整理してくれれば十分。

引継や分担の作業に力を入れすぎは… 

過去に見た例で失笑してしまったのは…。

完成した広報誌は前年度の写真と日付ぐらいしか入れ替えていないのに、作業分担表はエクセルで、点線や二重線を駆使して、網掛けも入れたり、過剰に丁寧に作っていた年。ラフ案も、手書きではなくWordで作っていました。

いい広報誌を作るよりも、「仲間うちで仕事ができる人というイメージづくり」の方が大事なのかな? 分担表やラフ案なんて、手書きか、エクセルの表なら直線だけで十分。

後の人は取捨選択すればいい

廃止する勇気 

引き継いだものをそのまま翌年度もやろうとして苦労している人もありますが、ボランティアなんてものはできる範囲でやればいいのだから、全部を踏襲する必要はないはずです。

そうは言っても、勝手に従来の慣例を止めてしまうのは勇気が要るもの。

私が所属していた学校は、PTA役員は1年任期だったので、全員が素人。なんにもわからない素人が、「あれは止め、これも止め」と思いきるのは、相当度胸がないとできません。

前任者がフォロー 

前任者が引継場面で活躍しなければならないのは、まさにここではないでしょうか?

自分がやってみて無駄だと思ったことや次の人には明らかにキャパオーバーなことは、前の人が根回ししてあげれば、すんなり廃止できるはず。

細かいやり方を教えるのも大切ですが、「止める作業」を手助けしてあげるのが一番大事な気がします。

引継でスリムアップ実現

引き継いだばかりの仕事を、新しい人が片っ端から削減するのは勇気がいるし、大切な仕事まで廃止してしまう危険もあります。

前任の人ならば、その仕事がどの程度必要なものなのかもわかるし、誰の了承を取り付ければいいのか根回しの方法も分かるはず。

「PTAの無駄を見直します!」とか明言して役員になる人もいるようですが、自分が辞める時が一番の見直し時なんじゃないでしょうか?

見守りやつきそいは公募制に変更

PTAの仕事の中で、希望者を公募して済むようなものは、やりたい人にお任せしてみては?

職場体験に出かけたわが子見たさに、3日間体験先に通い詰めたお母さんもいましたし、小学生のわが子が心配で毎日授業参観に行ってたお母さんもいました。

見守りやつきそいを公募すれば、こういう人たちがけっこう来てくれます。最近は、仕事を休んででも自分の子を見たいという人はたくさんいます。

PTA委員の負担も少しは減るかもしれません。

個人的に無駄だと思ったこと 

◆会議室の設営やお茶出し 

こんなことは来た人がみんなでやればいい。

◆意見の出ない役員会

学校によっては、「役員会は校長や教頭の意見を聞く会」になっていて、業務連絡などは、会議の後の雑談の中や、事後にメールでやっていました。

広報委員は各委員の活動状況をまとめる必要があるのに、結局個人的に電話をして聞いていました。形式だけの会議は全く意味がありません。

◆手書き書類のやり取り

今の時代になっても、まだまだ手書き書類のやり取りは多いです。所定の用紙に手書きで業務報告を書いて、それをコピーしてホチキス止め。

書類のやり取りや業務連絡はネット上で済ませた方がずっと楽です。パソコンやメールが使えなくても、LINEならほとんどの人がやっているはず。手書きなら、せめて写メしてLINEに載せては?

ガラケーの人や携帯のない人もいるので、そこがネックです)

◆名誉だけ欲しい役員

壇上であいさつしたり、校長先生と直接話せるという理由だけで役員をやる人もいます。外にはいろんな宣言をしておいて、現場に関しては無責任な人も。

◆効果のない勉強会

PTAが主催する講演会や勉強会はいろいろありますが、自宅サロンをやっているような人を講師に招いて開く「勉強会なるもの」は、ほとんどの人がお義理で来ているだけで、なくても別によかったと思います。

手作りのあれやこれやを教えてもらうのですが、「こんなの自分でできるなあ」というレベル。

◆手作りの差し入れ

寒い時期に手作りの豚汁を子どもたちに差し入れするのは、どこでもまだ続いているのでは?

給食センターでは、作業する人たちの検便をしたり、あれほど厳しくやっているのに、手作り豚汁は、わりと適当に作っていたりします。

冷えた体があったまる豚汁を否定する気はないのですが、給食センターを攻撃するパワーと豚汁の時の適当対応のギャップが気になるのは私だけでしょうか。

◆役員の正装

総会や会議に正装が要求されるところもありました。正装と言っても、卒業式の保護者のような服装。地域性なのか、幼稚園の役員会議も正装でした。

名門私立でもないんだし、ちょっときれいめな普段着でいいのでは?

◆長文の報告書や企画書

 会議の報告や企画案を長文やお手紙風で書いてくる人がいます。特にそれがメールやLINEだと、ほとんどの人は読み飛ばし。

報告書は箇条書き、企画書はA4サイズ1枚に収めてもらえると、伝達も確実になるし、コピーやファイリングもすっきり。

LINEに載せる時に、A4に書いて写メまたはノート機能で要点整理をすれば、後からも探しやすいので、ほとんどの人はきちんと見てくれます。

 

企画書を簡略にまとめようという本はいろいろ出ています。あまり社会経験のない人は、これを機会に学んでみては?

超・箇条書き―――「10倍速く、魅力的に」伝える技術

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自己中お母さんを呼び込むために 

今どきは、PTAもボランティアも、どんどん仕事を減らそうとする傾向にあります。「PTAに加入しない」と明言する人も…。

働くお母さんが増えたのを理由にする人も多いですが、私がいろんなお母さんを見て来て思うのは、自分の子さえよければいいというお母さんが増えていること。

そういうお母さんにこそ、PTAやボランティアに来て、どれだけわが子が教師以外の大勢の人にお世話になっているのか、気がついてほしいです。

自己中お母さんたちをPTAやボランティアに引き込むためにも、業務削減は大事なのかもしれません。

おしまいに

私は、必要ならば業務を増やしてしまう性格なので、そんな私がスリムアップの話をするのもどうかと思いますが…。

最近のPTAやボランティアは「楽だよ」「わが子がすぐそばで見られるよ」という誘い文句がないと、人が集まりません。やる事は以前と比べてあまり減っていないのに、やる気のある人はほとんどいなくなって、一部の人に仕事が集中するのが気の毒で見ていられない状況。

だから、こんな話を書いてみました。

 

 

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