クモが好き おもしろい形のクモ(2)
「クモは怖くないよシリーズ」の第二弾。小枝みたいな細いクモたちを紹介します。
※私はただのクモ好きで、研究者ではないので、勘違いなどがありましたらご指摘ください(^^;)
オナガグモ
ユキヤナギの枝に茶色いものがぶら下がっていますがわかりますか?オナガグモのオスです。松葉に擬態しているなどと言われています。気をつけていないと見逃します。平地ならいろんな場所で見つかる普通種。
このクモは、クモを食べるクモ。糸一筋程度の網を張って、間違って糸をたどってきたクモを捕まえます。
体の構造をわかりやすくするために、ちょっと触って、動いてもらいました。オナガグモは緑色のものが多く、茶色い個体は時々しか出会えません。
触肢(アンテナみたいな部分)が膨らんでいるので、成熟したオス。
卵のうを守る緑色のメス。オナガグモは卵のうを吊るす時だけ多めに糸を張りめぐらせます。
近づいてきたフタオイソウロウグモ(写真中央の赤いクモ)を捕獲。この赤いクモは、もうすぐ卵のうから出てくる子グモ達をねらって近づいたと思われます。
卵のうから出てきたオナガグモの子グモたち。超極細の緑の線。とてもクモには見えません。卵のうから出た後もしばらくそこでとどまって「まどい」を作るクモもありますが、オナガグモは出嚢後はすぐに分散してしまいます。
マネキグモ
こちらも、糸一本の上にまっすぐにぶら下がって、存在を隠しているマネキグモ。狙って探さないと、普通に眺めていては見逃してしまうクモです。
こんな感じで「Yの字」で待機していることも多いです。
獲物が糸にかかると、こういう感じで「おいでおいで」という感じに手招きします。だから「招きグモ」。こんな糸1本に引っかかって捕まる虫って、どれだけ間抜けなんでしょうか?
獲物を捕獲したら、また小枝の状態に戻ってお食事。私がこのクモを見つけるのは、この状態の時が多いです。獲物がくっついているから目立つせいだと思います。
細長いつながりで、もう二つ
イエユウレイグモ
古い家の中や公衆便所の天井で見つかる足の長~いクモ。ぱっと見は、長い脚しか見えません。ザトウムシみたいですが、ちゃんとした(?)クモです。
アシナガグモの仲間
田んぼや水辺に行くと、アシナガグモの仲間がたくさん見つかります。昼間はまっすぐに手足を伸ばして隠れています。
アシナガグモの仲間は、夕方になると地面に水平な丸い網(水平円網)をせっせと張り始めます。
完成した網の上でオスとメスが結婚。夏の夕方に水辺にいると、網張りや交接に忙しいアシナガグモたちの活動が楽しめます。かなり蚊に刺されますが…。
クモの交接は、オスがメスのお腹に触肢をギュッと押しつけます。下の写真は、左がオス、右がメス。
わかりにくいので、ほかのクモの交接シーンも…。
おまけ
枝みたいな虫は、クモじゃなくて昆虫にもいろいろいますね。
足が長~いザトウムシ。「節足動物門鋏角亜門クモ鋼ザトウムシ目」に属するそうで、昆虫でもないしクモでもない、ダニに近い虫です。
細い細いクモや虫を集めてみました。私もあやかって細くなりたい…(^^;)
クモのことを詳しく知りたくなったらこの図鑑がおすすめです。