ダイビングで遭遇した危険な体験(2)穴に吸い込まれる
前回に引き続き、ダイビング昔話です。
ダイビングをしていて経験した危険な思い出をまたひとつ…。
穴に吸い込まれそうになった!
巨石が重なるポイント
近場で、巨石が折り重なっているポイントに潜ったときのことです。
透明度のいい海を潜っていると、空を飛んでいるような錯覚にとらわれます。巨石が並ぶ光景はダイナミックで、その上をふわふわと飛んでいる感じ。流れも緩く、みんなで気分よく移動していました。
岩の隙間をのぞいたら…
途中、上の写真よりももっと小さい岩のすき間が合って、穴の向こうにきれいな魚が見えました。なかなか絵になる光景だったので、すき間に向かってカメラを構えると…。
そのとたん、ものすごい力ですき間に吸い寄せられるような海流に巻き込まれました。幸いにも(?)構えていたカメラが岩にガツンと当たって、自分は無傷でした。 顔が直撃したら、間違いなく怪我をしていたはず。
すき間はそれほど広くはなかったので、体が吸い込まれることはありませんでしたが、あの時の抗いようのない流れの力は、今でも忘れられません。
みんなで移動していましたが、その場所以外は全く強い流れはなかったので、誰にも気がついてもらえず、岩に挟まれでもしたら、置いて行かれるところでした。慌てて体勢を立て直して追いかけましたが、危ないところでした。
どこにでも急流はある
ドリフトダイビングなどで、あらかじめ急流であることが分かっている場合は、潜る前から覚悟ができていますが、この時は本当に不意打ちでした。
巨石の隙間や人工物の隙間には、思いがけない急な流れができていることがあります。一人でのぞき込んだりしない方がいいですよ。
でも、そういう場所ほど、のぞき込みたくなるような何かが隠れていることが多いです。
頭部保護・寒さ対策のために
穴に顔を突っ込んで怪我する人はそんなにいないかもしれませんが、国内の海は水温が低いので、フードやフードベストの使用がおすすめです。
特に冬は、あるのとないのでは全然温かさが違います。
私がドライスーツ使用の時に気に入っていたのは、ファスナー付きのフード。
「ファスナー付き」ですよ。
ファスナーのないフードの着脱は、まるで罰ゲームのように大変ですが、ファスナーがあると外気が寒くて手が凍えるような時期にも着脱が楽にできました。
本当は、ファスナーがない方がすき間から水が入る心配がないのでしょうが、あの着脱の苦労は本当にいやでした。
近場の海は冬の方が透明度が上がってきれいなので、外は寒くても潜りに行く価値は十分にあります。
ウエットスーツの時は、フードベストで…。
※おことわり
写真はすべて無料素材から使用させていただいています。自分が撮った水中写真はフイルムだし、恥ずかしい出来ばかりで…。
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