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ダイビングで遭遇した危険な体験(1)初めての残圧ゼロ

前回、水の事故の話を書いていて、昔々やっていたダイビングでの危険な体験を思い出しました。

ダイビングって、素敵なお手軽レジャーのイメージがありますが、自然が相手の命を懸けたスポーツという側面もあります。

今まで、人に話したことはありませんでしたが、これからダイビングをしようと考えている人に、伝えてみたい気持ちになりました。いくつかの危険体験について、ひとつづつまとめてみます。

なんだか、このブログは自分の昔語りになってしまっていますね(^^;) 

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私のダイビング歴

もうすっかりご無沙汰しているので、現役ではありません(^^;)

若いころ、PADIのライセンスをいくつか取って、200本くらい潜った初級ダイバーでした。

パラオやシパダンモルディブなどにも行きましたが、時間がないので国内中心。

国内は、宅配便で荷物を送って一人で電車で出かけることが多かったです。寒がりなので、年中ドライスーツで潜っていました。

当時は、鉄でできた大きくて重たいハウジングに一眼レフを入れて、水中写真を撮っていました。今はもっと手軽に水中写真が撮れるみたいで、うらやましいです。

一人で潜っていたら空気がなくなった! 

ガイドと離れた 

毎月通っていたダイビングショップのガイドさんと、いつも通り小型の漁船でボートダイビングに出た時のことでした。

ほかのお客さんがいないので、2人で潜り、スポットを一周。浮上する場所に戻ったところで、ガイドさんは漁師さん(ボートを出してくれた人)に頼まれていた網を外しに行きました。漁船を出してもらう代わりに、海底に引っかかった網を外してあげているようでした。

 

話が逸れますが、ダイビングショップと漁協は犬猿の仲のところも多いです。漁場を荒らすダイビング客を漁師さんたちはよく思っていません。ここは、ショップと漁師さんの関係が円満なので、漁港でナイトダイビングなどもやらせてもらえて、楽しみの多い場所でした。

 

ガイドさんが網を外しに行くのはよくあることだったので、私はその場で写真を撮りながら待つというジェスチャーを相手に返しました。

(ダイビングされない方へ。水中では話ができません。ジェスチャーとサインのみ)

残圧ゼロ! 

夢中になって写真を撮っていたら…。

空気が渋い。メーターを見たら残圧ゼロ! もう吸える空気がない?

ガイドさんの姿は近くには見当たりません。

(ダイビングは、一緒に潜ったバディが相手に空気を分けてあげるシステムです)

水面までは約20メートル。

残圧ゼロになったことは初めてだし、たった一人。

フリーアセント !

人生初めての、死と隣り合わせの恐怖。

「落ち着け、落ち着け」と自分に言い聞かせながら、ゆっくりと浮上を開始。

残圧ゼロの表示でも、ゆっくりと少しずつなら空気が出てきました。

安全停止できるほど空気はないので、フリーアセントするしかありません。

(本来なら、水深5m付近で体内に溜まった窒素を排出するために3分間の安全停止が必要)

急浮上しないように肺やBCジャケット、スーツ内の空気を抜きながら、通常よりもゆっくり、ゆっくり、浮上しました。

始めたばかりの人だと、焦って急浮上してしまったかも。

水面に上がったら、無事漁師さんが見つけてくれて、船に上がることができました。

 

浮上速度が速すぎて体内の窒素が抜けないと、減圧症になって、死亡することもあります。その後数日間は、減圧症の症状が出たりしないか、ドキドキして暮らしたことを覚えています。

その後は…

それ以降は、バディから絶対に離れないようになったし、相手が離れそうになると追いかけるようになりました。(その時は私が離れたわけではないけれど)

残圧チェックも、自分のもバディのも、ちゃんとまめにやるようになりました(^^;)

ダイビングでは当たり前のことですが、甘く見ていました。

事故の影響 

これを事故と言えるのかどうかわかりませんが、この一件の後、自分の性格が大きく変わった気がしています。

それまで、私は何事もちゃっちゃと手早くやるのが信条でした。

多少間違っていてもあまり気にしないので、仕事のうっかりミスも結構あって、職場の人たちに迷惑をかけていたと思います。

ダイビングで死を意識してから、日頃から一つ一つの行動が慎重になりました。

 

本当ならば、「自動車免許を取得すること」は、命の大切さを自覚した思慮深さが学習できるいい機会だと思いますが、私はずいぶん遅くに免許を取ったので、そういう経験をせずに社会人になっていました。

ダイビングはストレス発散と道楽で始めた趣味でしたが、性格を見直せるいい経験になったと思っています。

 

ただ、自分の子たちが「ダイビングのライセンスを取りたい」と言い出したら、反対するでしょうね…。危ない時は本当に危険なレジャーですから…。

 

ダイビングで遭遇した危険な体験…、次回も続きます(^^;) 

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