小学校の水泳大会で飛び込み禁止
今年の夏から、私の街の小学生の水泳大会で、飛び込みが禁止になったのだそうです。
わが子が出ていたころは、「飛び込み台を使わない飛び込み」で大会をやっていて、それにも驚いたのですが、ついに飛び込みすらやらなくなったとはびっくり…。テレビで賑わっているオリンピック水泳とは別世界です。
重篤な事故が起きているらしい
「水泳 飛び込み 事故」で検索してみると、後遺症が残るような事故がいろいろ報告されています。飛び込んで頭を底に打ちつけるのが特に危ないようです。
くり返されるプール飛び込み事故 底に激突 頭頸部の重度障害 まずは保健体育の指導の見直しから(内田良) - 個人 - Yahoo!ニュース
子どものころの思い出
私は小学校のころは水泳部だったので、5月から8月まで、日曜以外は一日1万メートルを目標に毎日練習していました。
今の水泳大会はスイミングスクールの子の独壇場ですが、当時は学校の水泳部の練習を頑張れば大会で入賞できる時代でした。
飛び込みで胸を打つ
水泳部は4年生からやっていましたが、下級生のころは飛び込みが下手くそで、胸をパーンと水面に打ちつけて、真っ赤になることもよくありました。
子どもだから平気でしたが、あれって、軽い脳震盪のようなショックがあります。おばさんがやったら、立ち直れなさそう…。
毎日練習しているので、普通の子は慣れれば上手くなりますが、6年生になってもまだ胸を打って真っ赤にしている子や、飛び込みの瞬間になぜか手と一緒に足も水面に着くような子もいて「入水自殺するな~!」と叱られていました。
毎日毎日訓練しても、上手くならない子は上手くならないようでした。
顔や手を削って血が…
水泳部の最終日は、「今までご苦労さま」ということで、一日だけプールで自由に遊び放題でした。
調子に乗って、飛び込み選手の真似をして水面に垂直に飛び込んでみたら…。プールの底に一直線。手やおでこを底のコンクリートに打って血が出ました。何十年も前のことですが、今でも忘れません。
進入角度が垂直だと、水中で方向転換しようとしても間に合わず、底に突撃してしまいます。学校のプールは浅いので、特に逃れようがありません。
当時は、プールの内壁は今のように水色のツルツルではなくて、コンクリートのザラザラでした。
コンクリートがザラザラだったせいで、バック(背泳)の時にタッチで手が削れたり、クイックターンの練習で手やおでこを削ったこともありました。
海が怖かった
一日1万も泳いでいるくせに、海水浴でつれて行ってもらう海が嫌いでした。緑色に濁っていて、ゴーグルをしていても一寸先は闇。
大人になって海外でダイビングをするようになるまで、水泳能力を活かす場もありませんでした。何のために水泳をやっていたんだか…。
授業で飛び込みの練習?
「授業で飛び込みのやり方をちゃんと教えればいいじゃないか」という意見もありましたが、先にも書いたように、下手な子はどう叱っても、何回やり直しされられても上手くなりません。
水泳部員じゃない子に、授業時間内に教え込むのは難しいとは思います。
慣れた子の方が危ない
私が飛び込み選手の真似をしたように、普段飛び込み慣れている子が遊びで大胆に飛び込むのが一番危ない気がします。
水泳大会は公式プールで行われますが、当時は事前練習は隣りの飛び込みプール(水深約4m)でやっていました。その時に、板の飛び込み台から垂直に飛び込む遊びのおもしろさを覚えてしまって、学校のプールでもやってみたのです。
私のような子は、今までにもたくさんいたはずです。先生も気が気じゃないですね。
なんでも禁止の時代
組体操は骨折するからダメ、
リレーも、オープンは危ないからセパレート、
騎馬戦は落ちるからダメ、
多人多脚(二人三脚の長い版)は転んでけがするからダメ。
柔道部は怪我するから廃部寸前。
お母さんたちからも、なにかあると「ちょっと学校に言ってやった!」みたいなことをよく耳にします。
孫の時代になったら、体育は、ジムでトレーニングして、プールは水中ウォークになってしまうかも…。