虫はともだち

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子どもと飼うと楽しい虫 ベスト5

子どもと飼ったら楽しい虫ってなんだろう?

うちの中学生と相談して、わが家で飼った虫で楽しかったベスト5を選んでみました。おまけもあります。 

飼って楽しかった虫 ベスト5 

カブトムシ

なんと言ってもカブトムシ。カブトムシは卵から大きくなるまで育てるのも、森へ採集に行くのも楽しい虫です。

飼育していて感動するのは、去年から育ててきた虫が羽化して出てきた瞬間。初夏になると、今か今かと楽しみにしていました。

羽化して交尾を確認した後はオスとメスに分けて飼育。オスたちの入った衣装ケースは、子どもたちのおもちゃ箱でした(^^;) 

外国産の大きなカブトも飼いましたが、国産カブトの方が子どもの記憶に鮮明なようです。クワガタ類も飼いましたが、基本的には土や朽木に潜って暮らす虫なので、子どものおもちゃとしては楽しくなかったようです。クワガタは捕るのを楽しむ虫かな。

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↑ 待ちきれなくて、掘り出した瞬間。角にまだ皮が残っています。 

たくさん飼育していたので、一部の幼虫を掘り出してビンに入れて、羽化の瞬間がわかるようにしておきました。

直径10cmぐらいのビンに濡らし気味にした昆虫マットをぎゅうぎゅうに詰めます。粒子の細かいマットをしっかりと固めることが大事。蛹室のためのビンの端に指1本くらいの大きさの空洞を作っておきます。

そろそろ蛹になりそうな時期に幼虫を入れておくと、ビンのはじっこで体をくるくると回して蛹になるところが見られます。

ビンの上から段ボールなどをかぶせて暗くして、定期的にのぞいていると、羽化の瞬間に立ち会うことができます。

このビンは学校にも持って行きましたが、羽化を見た若い女の先生が、個人面談の時に涙ぐんで感動の瞬間の話を私にしてくれました。

翅がまだ白いカブトムシを見られる機会は、野外ではありません。

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↑ ビンの中にいるカブトムシのさなぎ。

アリ

女王アリを 捕まえて来て大切に飼っていると、アリの産卵や子育てが見られます。

年を越して大きなコロニーを作らせるのは根気も知恵も要りそうですが、働きアリが数匹生まれることろまでなら、夏休みの子どもの飼育で十分楽しめます。 

 

 

コオロギ

 これは9月になってから捕まえてくる虫ですが、鳴き声がバラエティーに富んでいて癒されました。求愛やケンカなど、時と場合によって別の虫のような音を出します。

鳴く虫はいろいろ飼いましたが…。

ヤブキリは、シュルルルルという声は素敵でしたが、肉食性が強くてほかの虫と一緒に飼えない。

アオマツムシは探せば捕まえやすいけれど、鳴き声が大きすぎる。

ササキリは、鳴き声が高くておばさんには聞こえにくい。

などなど、いろいろマイナスポイントがある虫が多い中、コオロギが一番家族みんなに好評でした。

生態も、見ているといろいろおもしろい点が多く、子どもは観察箱にずっとはりついていました。

翅をこすり合わせて鳴くところも興味深いですが、コオロギは交尾の仕方も変わっています。オスがメスに精球を渡して成立します。

見やすくするために、大きな観察箱の中に土の入ったイチゴパックを入れて産卵用にセットしました。卵が産みつけられたイチゴパックを上手に保管すれば、赤ちゃんコオロギの誕生も見られるはずです。

コオロギは雑食性です。キュウリやナスなどの野菜以外に、かつお節や煮干しなどの肉食系の餌を入れないと、共食いするかもしれません。 

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アリジゴク

 神社や古い建物などの床下で砂がたくさんある場所を探すと、アリジゴクのすり鉢状の巣があります。砂をどかしてみると、ウスバカゲロウの幼虫が見つかります。

観察箱に砂を入れてそこに幼虫を入れておくと、すり鉢状の巣を作ります。

アリジゴクは夜行性なので、夜に砂をシュッシュッと飛ばしながら作ります。それほど大きな巣ではありませんが、作る時に飛ばす勢いは割と強いので、小さな容器だと周りが砂だらけになります。

砂は、ホームセンターで買ってきた砂では水分が多すぎて上手くすり鉢ができませんでした。川原に行ったときに、中州に堆積したサラサラの砂を集めて来て使ってみたら、上手くすり鉢を作ってくれました。

アリジゴクというからにはアリが好きなのかもしれませんが、飼育下でアリをエサとして入れると、アリはさっさと逃げ出してしまいます。わが家はダンゴムシをあげていました。残酷ですが、エサをとって食べ終わったら投げるところを見るのが楽しかったそうです。

しばらくすると砂でまゆを作ってさなぎになります。

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ナナフシ

 ナナフシは春先に生まれると木に上り、大きくなると高いところで生活するようになります。4月に、まだ生まれたばかりの幼虫を捕ってきて、葉っぱの餌をやって育てます。

エノキの葉は柔らかいせいか一番よく食べました。ただ、エノキは日持ちがしないので、頻繁に交換する必要があります。森に取りに行くのが面倒なので、森でタネを拾ってきて庭にまいて、小さな木を何本か用意しておきました。

葉っぱの交換のときに葉を水で濡らしてやると、喜んで水を飲みます。

脱皮をするところもおもしろいですし、こんな棒切れみたいな虫が、水を飲んだり葉っぱを食べている所が不思議で、見ていて楽しいです。 

ナナフシは単為生殖なので、メスだけで、交尾しなくても卵を産みます。フンと一緒に落とした卵を拾っておいて、次の春に湿気を与えると、小さな幼虫が生まれてきます。

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↑ 葉っぱをかじるナナフシ

虫じゃないですが… 

カナヘビ

昆虫ではなく爬虫類ですが、わが子の「飼って楽しいナンバー1」はカナヘビなんだそうです。7月にお腹の大きなメスを連れてきたら、産卵して、そこから小さいカナヘビが生まれてきました。

卵はそのままにしておくとダメになってしまうので、見つけたらすぐに別管理。向きを間違えると生まれないので、どちらが上だったのか印をつけるといいそうです。

よく似たトカゲは母親が卵を抱えて守るのに、カナヘビは産みっぱなしです。

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ダンゴムシ 

これは小さい子が飼う虫(正確には甲殻類)の定番では?

観察箱に土と適当な種類の枯れ葉とコンクリートの石ころを入れて、湿気を保ちます。上半身と下半身に分けて脱皮するところや、お腹の中に小さい赤ちゃんがいるところが見られます。

葉っぱは好き嫌いがあるようなので、何種類か入れた方がいいようです。私は試しませんでしたが、かつお節なども食べるようです。f:id:mushitomo:20160726021502j:plain

 

 飼ってびっくりした虫 ベスト3 

カマキリ

知識もなくオスとメスと一緒に飼っていたら、交尾の末オスはメスに食べられてしまいました。自然界ではよくある来事ですが、知らなかったので親子でかなりショックを受けました。

クモなんかは、オスはメスと結婚するのは命がけです。交接が成功したのかどうかわかりませんが、オスを食べているメスの姿をよく見かけます。

カマキリのメスは、そのままエサ(バッタなどの生餌)をあげながら飼っていると、観察箱の中でアワアワの卵を産むところも見られます。 

卵を屋外の軒下などに置いておくと、春になったら驚くほどたくさんの赤ちゃんカマキリが出てきます。赤ちゃんカマキリたちは数が多すぎるので、少し選んで、アブラムシをエサにして飼育するのもおもしろいです。

 

 この本もう売っていないようですが、カマキリの肉食性が描かれています。モンペから苦情でも来て発売中止になったのでしょうか? それとも、ただの品薄?

カマキリくん

カマキリくん

 

クサカゲロウ

庭木や雑木林の葉っぱの上でもぞもぞと動く白い球を見たことがないですか?

白い球についているゴミをかき分けると、中にアリジゴクのような形の虫がいます。クサカゲロウの幼虫です。

この幼虫をエサになるアブラムシやハゴロモの幼虫などと一緒に飼っていると、おもしろい捕食行動が見られます。小さな虫にがぶっと噛みついて、体液を吸った後は、自分の背中にひょいっと死骸を載せ、また次の虫に向かいます。

しばらくすると、ゴミだらけのまゆを作ってさなぎになり、緑色の美しいクサカゲロウになります。 

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↑ よく見ていると、移動しています。

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↑ 背負っているゴミをのぞくと、虫がいます。

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↑ 産卵中のクサカゲロウ 

アオオサムシ

光沢があってきれいな虫なので子どもが飼っていました。確かにすごくきれいなんですが…。

ある朝、飼育箱のふたを開けてのぞき込んだ子が「きゃーーー!」と叫びました。

この虫は、刺激を受けると、ものすごい臭いを発します。目や顔を近づけると相当なダメージを受けるようです。大泣きしていました。ご注意ください。 きれいなんだけど…。

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ほかのお母さんにも聞いてみました 

カタツムリ 

あげた野菜でフンの色が変わるのがおもしろいんだそうです。きゅうりは緑、にんじんはオレンジ。

ザリガニ 

卵をお母さんザリガニが抱えて、生まれるまで守っている姿がかわいいんだそうです。彼女はもう5~6年ザリガニを飼っている気がします。ザリガニ一筋です。

 

 カタツムリは貝だし、ザリガニは甲殻類なんだけど…?

 

 

 

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