夏休みの自由研究 水を調べる
またまた自由研究のお話です。
自分たちが使っている水が、どこからきてどこに行くのかの調査は楽しいです。私とうちの子たちの経験から、自由研究としてのまとめ方を考えてみました。
小学校4年生で水道のことを学ぶようなので、連携すると効果的です。学校で社会見学にも行くはずです。
自分の街の水道の通り道を調べる
取水口、ダム、浄水場、下水処理場など、水の通る地点を調べます。当時住んでいた街は、はるかかなた隣の県から水を引いていました。
水道局や水道事業団などのHPに、子ども向けのページがあります。
施設見学に行く
水道施設を見学
ダム、浄水場、下水処理場は、夏休みに子ども見学会のようなイベントが行われています。その機会に、説明を聞きに行くのがおすすめです。
ふだんから毎日説明の時間を設けている施設もあります。HPで時間帯を調べて出かけてみてください。
見学会や説明タイムの設定がなくても、施設に直接電話をしてみれば、案内をしてもらえるところもありました。下水処理場は、大雨の時は都市の地下水をあふれさせないようにコントロールする役目もあります。天気の悪い日はお忙しくて説明どころではないようです。
ダムの場合は、定期的に観光放流をやっているところもあります。
学校で社会見学に行く先と重ならない施設に行くことをおすすめします。
浄水場は、これから水道に入れる水を作るところですが、最初の水槽の水は深緑色でとても飲みたくなるような代物ではありませんでした。ろ過施設の威力にびっくり。
下水処理場では、うんちがぷかぷか浮いた水槽も見せられました。その後で、処理済みの水も見せてもらいましたが、なんとも言えない気分に…。下流域の人たちは、これをまたろ過して飲むと思うと…。
川の水族館を見学
お住まいの地域に川があれば、そこに住む生き物や地域の情報を扱った博物館や資料館があるのでは? 淡水魚や両生類などの生態展示や水系のジオラマがあったりして、子どもがイメージを持ちやすいと思います。
有名で大規模なところもありますが、自分が住んでいる地域の水系を扱ったところの方が実感がわくし、自由研究には役に立つと思います。
川の水を調べる
水質調査のキットを使う
上流、中流、近所…と地点を決めて水質調査をやってみます。すぐに汚れが判定できるキットが売っています。数字が出るので自由研究には便利かもしれません。
生き物調査をする(つまり虫とり遊び)
上のように決めた地点で、川の虫探しをやってみました。
上流はキャンプ場、中流はクワガタとりのついでに、下流は近所の川で虫探し。
川岸の茂みに網を突っ込んでガサガサ。すくった泥や石をかき出して、生き物をピックアップ。魚まで手を広げるとキリがないので、魚はほどほどにしました。
川底にはにペットボトルを半分に切って作った仕掛けを沈めておきました。エサは魚肉ソーセージ。
↑ 清流で捕まえた生きもの。そのままにしておくと、食物連鎖の修羅場に…。
清流だと、コオイムシやミズカマキリやサワガニが普通に見つかります。下流に来るにつれて、透明度も落ちてヤゴやザリガニが。
ヤゴは、清流のヤゴと下流のヤゴでは種類が違うので、どんなトンボになるのか調べてみました。なかなかわかりませんでしたが…。
水中ばかり見ていると見逃しがちですが、上流にはヤマセミ(野鳥)もいました。
微生物をのぞいてみる
子ども用の顕微鏡は、こういう時が出番では? 家で眠っている顕微鏡はありませんか?
石を拾う
水とは直接関係ありませんが、石を集めてみると浸食について実感がわくかもしれません。本人たちにその気がないようなら、拾った石で工作をしてみるのも楽しいかもしれません。
私たちは、河口の川岸で、アリジゴクの飼育にぴったりの白砂を見つけました。そういう記憶が、浸食作用を習った時によみがえってくるかもしれません。
体験で実感させるいい機会
↑ 住宅街の川にいたキセキレイ。
蛇口をひねればきれいな水が出てくるのが当たり前の時代に、子どもたちに水のありがたみを自分の肌感覚で理解してもらえるいい機会だと思います。
遊びや観光の要素が大きいので、まだ小さい下の子を連れて回っても、上の子も下の子も楽しく過ごせました。
最近は、小学校から詰め込み学習が普通になっていて、「水道なんてテストに出るところを覚えればいい」という考え方の先生や子どもたちが多いような気がします。世界史をいちいち体験させるのはお金も時間もかかりそうですが、水道ぐらいは自分自身の目や耳や鼻で実感して学んでほしいと思っていました。
水の自由研究は、「ろ過の実験」というアプローチもよく見かけます。いろんな素材で試行錯誤してみるのも楽しい経験ですね。
なかなか壮大な活動なので、一つにまとめるのは難しいかもしれません。絵日記や図画工作のネタに使うのもおすすめです。