『ぼく、あぶらぜみ』 せみの暮らしをやさしくわかりやすく
かがくのとも傑作集で、セミとダンゴムシとクワガタのお話があります。
素敵な貼り絵で、虫自身が「ぼくのこと」「わたしのこと」を語りかけるように説明していく絵本です。絵のかわいらしさとはうらはらに、大人も「へー」と感心してしまうところまで触れています。
「ぼく、あぶらぜみ」は…、
セミの交尾から始まり、木の幹に産みつけられた卵が翌年にかえり、生まれた幼虫は木から出て、ポトリと地面に落ちます。
地面で木の根っこから樹液を吸って育ち、5年目の夜に、やっと地上に出てきます。木に登って、羽化して…。
それから先は、子どもたちが見ているセミの姿です。鳴くのはオスだけ、命は二週間。
幼虫のページが長いので、セミの命の重さがわかるように描かれています。
子どもにも簡単にとれる虫ですが、こんな絵本を読んだ後は、セミに対する子どもの考えもちょっと変わるかもしれません。
地面で木の根っこから樹液を吸って育ち、5年目の夜に、やっと地上に出てきます。木に登って、羽化して…。
それから先は、子どもたちが見ているセミの姿です。鳴くのはオスだけ、命は二週間。
幼虫のページが長いので、セミの命の重さがわかるように描かれています。
子どもにも簡単にとれる虫ですが、こんな絵本を読んだ後は、セミに対する子どもの考えもちょっと変わるかもしれません。
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私は、小学校の読み聞かせで、夏休み前の時期によく使っています。
説明の本ですが、虫たちの一人称で話が進むので、友だちの身の上話を聞いているようで、退屈しない絵本だと思います。
セミの話では、木で孵った幼虫が地面に落ちるところで「へー」と驚きの声が上がります。
ダンゴムシの話では、コンクリートや石を食べるところで、ざわつきます。「ぼくは知ってるよ!」なんて、合いの手を入れる子もいたりして、盛り上がります。