ユズの収穫と利用方法 ユズを収穫してきました
「ユズがたくさん成ったから採りに来て」と連絡をもらったので、実家のユズを採りに行ってきました。
今までは両親が自力で届くところだけを採っていたのですが、年をとって大変になったので今年は私が呼び出されました。
ユズはほとんど病害虫の被害もないので育てやすい木ですが、収穫が大変。がんばってきました。
今回は、庭にユズを植えようと考えていらっしゃる方に、ユズをたくさんもらって困っている方に、あれこれ書いてみます。
↑ 母からきたメールの写真です。
ユズの一番の害虫はアゲハ類
ユズの木は植えてから数年すれば実が取れる木で、実家のユズも私が家を出てから植えたものですが、毎年鈴なりになります。
ミカンやカキと違って鳥たちが突くこともないので、ほぼ無傷で収穫期を迎えます。
私も借家で大きなユズの木を管理していましたが、ほとんど手間なしでした。
ユズの木の一番メジャーな害虫はアゲハ類。新芽を好んで産卵に来ます。大きな木であれば、多少葉っぱを食われても、樹勢にはほとんど影響はありませんでした。
ナミアゲハは日当たりのいい木に、クロアゲハやナガサキアゲハはちょっと日陰の木や日陰の枝に産卵に来るようです。
毎年生ごみ堆肥の中からたくさんユズが芽を出しましたが、アゲハ類は特に幼木が大好き。百発百中で卵を産みつけにきます。対策をとらないと、幼虫が丸裸にしてしまい、すぐに木が死んでしまいました。
洗濯ネットなどで産卵を阻止しないと、実がなるくらい大きくするのは難しいようです。
ちなみに、今回のユズの木は、実がくっついて重なっている部分にワタアブラムシ(薄茶色のアブラムシ)が湧いていて、そこを突きにメジロ(ウグイスみたいな緑色の小鳥)が来ていました。アブラムシを捕食したかったのか、アブラムシの出す甘露が目的だったのかは不明。
アブラムシを払ってしまえば見た目はほとんど傷がわかりませんが、しばらく保存しておいたら、そこから傷むと思います。
ユズはトゲが大変
収穫や剪定をする時、ユズのトゲはかなり手ごわいです。
バラのトゲは皮手袋をすればなんとかなりますが、ユズのトゲは長いだけではなくて固いので、底の柔らかい靴で踏めば貫通します。
品種によってトゲの大きさも違っていて、大きなトゲだと数センチになって、枝が混んでいるところを無理に収穫しようとすると、服や腕がズタズタに切れてしまいます。
以前の借家にあったユズの木は特にトゲが大きくて、実を全部収穫するのは無理でした。トゲを甘く見て収穫していたら、1回で上着がダメになってしまったこともありました。
木に残っている実を見て、近所のママ友が「あんなに残っているんだからもっとちょうだい!」と言ってきたことがありますが、無理。お断りしました。
ユズをお友だちにもらったみなさん!
ユズを収穫するのは傍で考えるよりも大変です。ありがたく感謝しましょうw
トゲのないユズもあるようです。ちょっと小ぶりで香りも落ちるようですが…。
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収穫する時の注意点
ユズ収穫歴(?)10年の私のアドバイスです(^^;)
- 収穫期は11~12月。実の緑色が消えるころ。
- 収穫する時に、トゲやヘタで実に傷をつけない。
- 枝ごと切り落とさずに、実を1つづつ採る。
- まず外側の実を採ってから枝を切り落とし、徐々に中心部へ。
- 収穫した直後にヘタをギリギリまで切り落とす。
- 保存は湿気のこもらない冷暗所へ。
収穫のことを考えて…。
- 木を高くし過ぎない。低めに剪定。
- 翌年以降を考えて、成らせすぎない。成った実は残さない。
素人なので大した知恵はありませんが、こんなところです。
ユズの実は収穫時にトゲやヘタで傷ついたところから傷みます。ヘタが長くて葉っぱがついていると可愛く見えますが、そのヘタでほかの実が削られてしまいます。
枝ごと切り落としてから実を採ろうとすると、どうしても枝を切り落とす時にトゲに引っかかって実が傷つくので、手が届く範囲はできるだけ1つずつハサミで切って採るのがおすすめ。
鈴なりになるといっぱい収穫出来てうれしいですが、成りすぎると翌年以降の実付きが悪くなります。木に負担がかからないように間引いた方がいいようです。
実を採ろうとしてあんまり強剪定をすると、後でトゲがたくさんついた徒長枝が出てくるようです。
収穫や剪定の時に出る大量のトゲ付きの枝ですが、私は新聞紙にくるんでごみに捨てていました。ゴミ捨ての袋にも「トゲがあります注意」とマジックで大きく書いた紙をガムテープで貼って。
母はトゲが嫌なので、毎年穴を掘って枝は土に埋めて堆肥にしているんだそうです。
ご近所に配ってみて
今回は今年2度目の収穫になるのだそうですが、バケツに10杯以上取れました。
「ご近所に配るのも一苦労だから、全部持って行って」と言われて持ち帰り。当日にご近所やママ友10軒に配ってきましたが、まだまだ残っています。
確かに、配るだけでも一苦労。
でも、今回大勢に配ってきて、いろんな発見がありました。
ユズって、家庭によっていろんな使い方があるんですね。 今ごろ気がつきました(^^;)
ユズの利用方法
手作りお菓子が好きな人、和食をよく食べる人、入浴剤にこだわる人、面倒が嫌いな人…いろいろいましたが、ユズの使い方も人それぞれでした。
手渡しして聞いてきた「アイデア」や「やりたいこと」はこんな感じでした。
- お風呂に入れる。(これは全員)
- 鍋の時の薬味にする。
- ユズ茶を作る。
- 蜂蜜漬けにする。
- ユズジャムを作る。
- オレンジピールみたいな砂糖漬けにする。
- 魚や鍋で絞る。
- 冷凍して、おろし金で削って薬味に。
配った後にネットで検索してみると、本当にいろんな使い方がありました。
以前夏ミカンジャムを作って苦かった経験から、ジャム作りには消極的でしたが、ユズ茶とか蜂蜜漬けなら出来そうです。ユズ茶には梨を一緒に煮るといいんだとか…。
有能な主婦の人はいろいろ知っているもんですね。感心感心。
わざわざユズを農協で大量に買って、いろいろ作っている方もありました。
ものぐさな私も、今年はユズ風呂以外にも挑戦してみようかな…。
ちなみに、ユズをお風呂に入れる時は、目の細かい洗濯ネットを2重にしたものに入れると、お風呂が汚れないです。わざわざ半分に切らなくても、湯船の中でぎゅっと握れば中身が出てきます。(私の知恵袋はこのくらいしかありません(^^;))
おしまいに
今住んでいる街は冬が寒くて地面が凍結するせいなのか、庭に柑橘類を植えているお宅はほとんど見られません。 (実家はちょっと離れています)
税金対策の生産緑地にミカンが植えてあるのを時々見かけますが、うまく出来ているのは少数派です。
関東に住んでいたころは、ほとんどのお宅の庭に柑橘類の木があって、季節になるとユズや夏みかんを交換するのが楽しみでした。農薬を使わない庭の柑橘類は安心です。
市販のユズ茶はいろいろ試しましたが、このユジャロンが一番好きです。ほかのものより苦みが残っていて具が多い気がします。この味を自分で作れればいいのに…。
追記1:ユズジャム
翌日、ユズジャムを作ってみました。
ネットでレシピを調べると、あれこれ手間がかかりそうでしたが、ものぐさなので手抜きで作りました。それでも十分おいしく出来ました。市販のユジャロンと同じくらいおいしいです。
こんなことならもっと前に気がつくべきでした(^^;)
おもな手順は…。
- ユズを半分に切って、果汁を絞る。タネが出るので、網で受ける。
- ヘタを取って千切りにする。
- 果汁と千切りを鍋で煮る。浮いてきたタネをすくう。
- ユズと同量の砂糖を入れる。
- 容器は煮沸消毒して乾燥させておく。水から茹でて熱湯で1~2分。
- ジャムが温かいうちにビンに入れて蓋をする。
- 粗熱が取れたら冷蔵庫へ。
煮つめ過ぎると苦くなるそうです。測りませんでしたが私は10分くらい煮たかな?
中の白い皮は、わざわざ刻んだりミキサーにかけたしなくても、煮つめるうちにほとんど形がなくなりました。
砂糖は、氷砂糖と原糖で試してみましたが、ユズの味が強いのでそれほど味に違いは出ませんでした。ウメシロップを作る時は、氷砂糖だとあっさり、原糖だと濃厚になりますね。
パンに塗っても苦みのある甘さがおいしいし、お湯で薄めてユズ茶にしてもおいしいです。プレーンヨーグルトに入れても。
1キロのユズを使って、中鍋一杯分のジャムができました。
ただ、ものすごい砂糖の量が気になります…。
まだ3キロは残っています。どうしましょうね。
追記2:ユズ大根
大根の千切りとユズと甘酢で、即席漬けを作りました。
- 大根 400g
- 塩 小さじ1
- 砂糖 小さじ2
- 酢 大さじ1
- ユズ 1個
大根を千切り、ユズは果汁をしぼった後千切り。
大根とユズ(果汁と千切り)、調味料を丈夫なビニール袋に入れて揉む。
空気を抜いて冷蔵庫へ。
その日でも、しばらく置いても、おいしく食べられました。ポリポリと止まらなくなってしまいます。