虫の季節に合わせて選ぶ おすすめ虫の絵本(春夏編)
私は小学校で読み聞かせを細々とやっていますが、虫が出てくる絵本はその虫のトップシーズンの少し前の時期に読んでいます。
出来ることなら、読み聞かせを聞いてから、自分の身の回りでその虫を探してほしいと思っているから。
虫の季節に合わせた虫の絵本選びを、有名どころの絵本を例に、考えてみます。
集団向けの絵本だけでなく、お子さんをお膝に乗せて親子で楽しむような絵本も選びました。幼稚園から小学校高学年向け。
月ごとに、季節の虫と虫の絵本をまとめます。
虫といっても種類は無限にあるし、虫の絵本もたくさん出ています。主なものを、独断と偏見でピックアップ。クモは昆虫じゃないですが、私が好きなので一緒に載せます。
本州太平洋側(東京から大阪あたり)の気候を目安に。(北海道や沖縄のみなさんはもっと別のすごい虫が見られますね)
↑ オスを背負って揺籃を作るアシナガオトシブミのお母さん(5月下旬)
3月の虫
身近な虫たちが本格的に動き始めるのが3月中旬以降。啓蟄も毎年3月5日ごろ。
3月下旬からモンシロチョウやツマキチョウ、キタテハ(越冬のチョウ)が飛び始めます。運がよければ羽化仕立ての春型のアゲハにも会える時期。
かわいいむしのえほんシリーズは実際の虫たちの生態に基づいたお話なので、私としては安心できる虫の本です。
科学絵本ライブラリーのファーブル昆虫記シリーズは、挿絵もきれいで語りかけるように優しく丁寧な説明の科学絵本です。
可愛らしいオニグモとハエトリグモの捕物帳。桜の季節の絵本です。
土の中でも生き物が動き出します。
長新太さんワールドは子どもたちに人気ですね。
田んぼの一年間を描いた絵本。強烈な絵で食物連鎖がわかります。
田んぼは生きもののパラダイスで、わが子たちも楽しい思い出がたくさんあります。最近は農薬が心配で、安心な田んぼを探すのも大変かもしれません。
4月の虫
アブラムシを食べるテントウムシは子どもに人気の虫ですね。アリも暖かくなると活動が活発になります。
砂糖を求めてどこまでもやってくるありんこぐんだん。4月の本に入れましたが、アリが家の中の砂糖に来るのって、真夏か初冬じゃないかと思います(^^;)
チェコで書かれた童話です。
兄弟で生きもの探しや自然と触れ合う楽しい絵本。
5月の虫
5月になるといろんな青虫や芋虫たちがにぎやかになります。アリの結婚飛行も見られます。オトシブミやアワフキなどの不思議な虫たちも動き始めますね。
アリの結婚飛行のお話とサムライアリの奴隷狩り(これは真夏)のお話。
アリはいろんな虫と助け合ったり利用されたりして暮らしています。
アリの巣の説明がファンタジーになっているイラストが可愛い絵本。
地面の下が気になる子におすすめ。虫だけでなく、モグラやイタチ、カワセミ、いろんな生き物の地面の下の暮らしが精緻な断面図で描かれています。
アオムシで一番有名なのはこの絵本では?
- 作者: エリック=カール,もりひさし
- 出版社/メーカー: 偕成社
- 発売日: 2010/08/23
- メディア: ハードカバー
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イモムシが素敵なチョウになるお話。やなぎむらのシリーズ。
サラダとまほうのおみせ―やなぎむらのおはなし (こどものとも傑作集)
- 作者: カズコ・G.ストーン,Kazuko G.Stone
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1997/08/15
- メディア: 単行本
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イモムシを観察する絵本。
のん気でおしゃれな芋虫たちのお話。
科学でもファンタジーでもない、ちょっと怖いあおむしくん。
オトシブミがどうやって揺籃を作るか。
枝先についているつばのような塊はアワフキが出す液でした。
虫の行動に対して、もっと興味が出てくる絵本。
巣をつくる あなをほる―虫の子育て (大型絵本 かがくとなかよし)
- 作者: アンネ・メッラー,Anne M¨oller,今泉みね子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2006/11/29
- メディア: 大型本
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5月ということで虫たちが行く遠足のお話。
熊田さんの絵が美しいみつばちマーヤの絵本。
みつばちマーヤの冒険 (小学館児童出版文化賞受賞作家シリーズ)
- 作者: ワルデマルボンゼルス,熊田千佳慕
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 1996/04/01
- メディア: 大型本
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お話だけなら、こういうものの方がわかりやすいのかも。
みつばちハッチのアニメは虫好きにはおもしろい内容でした。わが子はケーブルテレビで見ていましたが、今は簡単には見られないのかな?
昆虫物語 みつばちハッチ?勇気のメロディ? [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
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6月の虫
6月上旬に見られるホタル。クワガタは種類によっては5月から見られますね。雑木林の樹液の匂いがカブクワ採集の合図です。
ほたるたちのホテルが幻想的なお話。やなぎむらのシリーズ。
実際に光が出る絵本です。
国蝶オオムラサキも樹液に来るチョウです。
ゴキブリの絵本もあります。
結末がびっくりなハエのお話。
7月の虫
カブクワシーズン到来! セミもにぎやかになりますね。
プロレスの実況中継風の昆虫プロレスのお話。
ランドセルがカブトムシ? 奇想天外な楽しいお話。
男の子とカブトくんの友情のお話。
オオクワくんと男の子が森に出かけるお話のシリーズ。
小さいカブトムシかぶとんのお話。
かぶと三十郎のシリーズ。四十郎もあります。
お兄ちゃんと弟のカブトとのふれあいのお話。
ダンゴムシも飼ってみるとおもしろいです。
松岡さんのダンゴムシシリーズは、いろんな虫たくさん出てきます。
ダンゴムシの意外な一面がわかる絵本。
セミに興味を持ったらぜひ。マンガと図鑑が一緒になったような絵本。
オニグモの親分とセミたちのお話。
8月の虫
夏休みは、子ども同士で虫とりに行く機会も増えますね。仲間とのふれあいのお話も楽しいです。
兄弟で行く、いろんな虫とりを楽しむお話。
セミ取りに行く前に読んでみては?
お江戸の虫たちの楽しいお話。
絵が美しい虫たちの絵本。
絵の力強さに圧倒されます。
虫の目カメラで見た巨大な虫たちの世界。
季節を問わない絵本ですが、虫ネタで笑いたい子におすすめ。
秋と冬の虫の絵本は次の記事で…。
★ご参考★
福音館書店の月刊誌「かがくのとも」には、虫や生きもののお話が多いです。定期購読しなくても、本屋さんの店頭に毎月の本が並ぶので、気に入ったものを選んで購入するのがおすすめです。
↑ もうすぐ揺籃が完成。おつかれさま。